2013年に1号店を出して以来最近の「いきなり!ステーキ」の業績悪化が止まりません。株価は、高値の時の20分の一まで、下落しました。閉店も70店舗以上に及んでいます。株主にとっての不安は、倒産や身売りです。今期開かれた株主総会でも株主の関心は、今後の業績回復のための策にありました。
目次
「いきなり!ステーキ」株価
「いきなり!ステーキ」は、過剰出店による業績悪化のあおりを受け、株価が最高値からおよそ20分の1以下まで下落しています。
そこにきて、新型コロナウイルスの影響も大きく、自己資金が枯渇する中、事業立て直し、債務返済のため新株予約権で調達する予定でしたが、最低行使価格の666円を大きく下回ったため(4月8日終値=428円)不可能になりました。
現在、調達予定の69億円のうち17億円を調達し、銀行や取引先と協議してあらゆ
る手だてを考えているとの経営者側の説明がありましたが、株価低迷は、今後の資金繰りの面でも困難を強います。
「いきなり!ステーキ」倒産や身売り回避策
倒産や身売り回避するための業績回復策が株主の間では期待されます。
例えば、持ち帰りメニューの充実。新型コロナの影響で持ち帰りニーズが高まっています。
待たせない、テイクアウトメニューの充実は有効です。
さらに、サブスクの充実です。
「いきなり!ステーキ」では、4/1(水)より、新サービス『定額・いきなりサブスク』を販売しました。
「ご購入から1か月間、カードを提示頂ければ飲食代が10%割引となるプレミアムカード
を2,000円(税込)で販売いたします」
というものですが、さらに割安感、特典を加えインパクトを与える戦略が必要です。
この『定額・いきなりサブスク』が業績回復のきっかけになればと期待したいところです。
次に株価を支えるためにも思い切った「株主優待」です。
現状の運営会社ペッパーフードサービスの株主優待は、毎年6月末と12月末時点の株主を対象に「100株以上を保有する株主に、保有株数に応じて年2回、自社グループの店舗で利用できる『株主優待券』もしくは『自社商品』を贈呈」というものですが、
さらに、魅力を高める必要があります。
「いきなり!ステーキ」株主総会の様子
株価大暴落の「いきなり!ステーキ」の2020年3月26日株主総会の様子です。
ペッパーフードサービスの一瀬邦夫社長が「株主の皆さんには、申し訳ないという気持ちと感謝の気持ちでおります」
と株主総会でコメント。
過剰出店による業績悪化のあおりを受け、株価が最高値からおよそ20分の1以下まで下落しているのにコメントした形です。
株主総会には、300人近い株主が出席。
多くの株主の関心は、『いきなり!ステーキ』をどう立て直すのかという倒産や身売り回避のための具体的業績回復策です。
この、席で具体的業績回復策が提示されたかどうかは今のところ不明ですが、来期が正念場になるかもしれません。
まとめ