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社会

8050問題が原因で中高年ひきこもりが増加,の実態その背景及び対策

投稿日:2019年12月31日 更新日:

8050問題が原因でフリーターやニートそして中高年ひきこもりが増加している実態があります。この問題を解決するためには、その背景と問題点を考え、適切な対策をとることだと思います。先ごろ国がようやく、この8050問題の対策に乗り出しました。その効果と実効性を考えます。

引きこもりの男性

引きこもりの男性

 

8050問題が原因で中高年ひきこもりが増加している実態

あらためて8050問題 の定義をいいますと、8050問題 とは、ひきこもりやニートの子を抱える家庭が高齢化し、50代の中高年のひきこもりの子を80代の後期高齢者にさしかかった親が面倒見るケースが増えている、という現象、をいいます。

 

今や、8050問題 というなのとおり深刻な社会問題化しています。さらに問題なのが、その人数です。

2019年の3月末に、内閣府の「生活状況に関する調査」によりますと中高年でひきこもりになっている人は、推計で61万3000人と発表。引きこもりが全体で100万人というなかの61万3000人ということは、引きこもりの61%を中高年が占めていることになります。

つまり、40歳未満の約54万1000人を中高年でひきこもりが上回っていることもわかります。

国勢調査(2015年)によりますと、40~50代で親と同居する未婚者は、1995年当時は全国で113万人だったのに対して、2015年には約230万人増となる340万人に増加しました。つまり20年間で3倍以上に増えています。また、8050世帯で言うとこの約10年間で30万世帯も増加しています。

また、ひきこもりの期間は7年以上が約半数を占めていて、長期化していることが分かります。生計は父親か母親が生計を立てている割合が34.1%になっています。

引きこもりの男女比は男性が76.6%、女性が23.4%。男女比は3:1の割合です。

8050問題が原因で中高年ひきこもりが増加している背景

中高年のうち40~44歳の占める割合25.5%になっています。このうち33.3%が大学卒業と就職が重なる20代前半に、初めてひきこもりとなった年代。ちょうど団塊ジュニアと呼ばれる就職氷河期と新卒者人数が団塊の世代の子供で増加したのが重なった世代です

つまり、ひきこもりの中心層は就職氷河期世代に当たっています。

この世代は、ちょうどリーマンショックなどの経済的に低迷しているときに新卒を迎え、正社員になれづに、とりあえず、バイト、派遣、請負、フリーターなどで、数年間景気回復が回復するのを待ってはみたものの、企業は景気回復ごも、この世代の受け皿にはならなく、正社員になれないまま今に至ってしまった世代です。

この世代は、引きこもりにならないまでも、経済的に貧困している人が必然的に多い世代です。

この、団塊ジュニア世代の子供と親が10年後、大量に50代となり、親は80代になります。

そして、すでに今、50代でひきこもりになったりして、80代の親の苦境が「8050問題」として社会的に注目されるように、子どもが親の年金や収入に頼って暮らしていると、親が死亡したとたんに、家計が行き詰まるという問題を潜在的にもっています。

8050問題が原因での中高年ひきこもりの人たちを、親の死後に襲う貧困、深まる孤立と焦燥そして犯罪も

引きこもり女子

引きこもり女子

この就職氷河期世代を襲った就職難は、今も彼らを苦しめ、低賃金で不安定な非正規雇用を長い間強いられてきて、生涯賃金で比べても正社員の五分の一といわれる低所得で、親と同居する中高年のパラサイトシングルの増加の一因にもなっています。

近所からも「あそこの息子さんは結婚もしないで、いつまでも家にいる」などと言われたりもし、自尊心の高い人ほど精神的にも苦しくなります。

また、経済的にも親の年金に頼っている人も多く、親が亡くなったあとの将来の不安もあり、引きこもり化したり、犯罪に走ってしまうことも起きてしまいます。

8050問題が原因で中高年ひきこもりが増加している深刻な実態例や事件

北海道札幌市にあるアパートの一室で、82歳の母親と52歳のひきこもりだった娘が、
寒さと飢えのために孤立死した状態で発見された事件がありました。

死因は母娘とも低栄養状態に起因する低体温症で、年明けに検診に来たガス業者が室内の異変に気づき、発見されましたが、見つかったのは1月で、母親は昨年12月中旬ごろ、ひきこもりがちだった娘の方は昨年末に亡くなっていたとみられます。

室内には、所持金9万円が残されていて、冷蔵庫の中は空だったという事件です。

8050問題の深刻さを象徴するような事件でした。

 

また、神奈川県などで2018年以降に、親の死後、遺体を放置したとして、同居する40代~60代の無職の子どもが死体遺棄の疑いで逮捕される事件が相次ぎました。

「親の年金がなくなる」という親の年金を頼りにしてきた生活への危機感が、事件の背景にあると思われます。中には、対人恐怖や精神疾患などを抱えて、誰にも相談することができず、結果的に遺体を放置してしまう当事者もいるそうです。

 

また、殺人事件も起こています。岩崎隆一容疑者(51)が、川崎市多摩区で児童ら19人を殺傷し自殺した事件です。、バス停にいた私立カリタス小学校の児童や保護者ら20人が殺傷されました。

 

岩崎容疑者は、長期間定職に就かずに引きこもり状態で、80代の伯父夫婦の支援で生活していました。市は伯父らから相談を受けていましたが、内容は介護が中心で、岩崎容疑者本人への面談や支援は行われなかったようです。

さらに、この事件の直後、元農水事務次官が息子を刺殺する事件が起き「8050問題」が世間に改めて注目されることになります。

農林水産事務次官の熊沢英昭容疑者(76歳)が44歳の長男を包丁で殺害した事件は、44歳の長男は元次官の妻である母親に暴力をふるっていて、事件当日は、家に隣接する小学校で運動会をやっていました。

その運動会にむかって「うるせぇな。ぶっ殺してやるぞ」と長男は騒いでいました。そのことで熊沢容疑者と口論になり、その時、熊沢容疑者の頭に川崎の事件がよぎり、「息子があの事件の容疑者のようになるのが怖かった」「周囲に迷惑をかけたくないと思った」と供述しています。

そのほか少し前の2000年に発覚した新潟少女監禁事件なども、8050問題の類型で、ひきこもりが犯罪誘因になった例はたくさんあります。

8050問題の深刻さを物語っている事件です。

8050問題が原因で中高年ひきこもりが増加していることに対する対策

引きこもりの子

引きこもりの子

未婚無職の子が親の年金に頼り、やがてその親も高齢になり共倒れになる。それを支援する行政の体制は未だ不十分でしょう。

全国の自治体などから、ひきこもりの半数が40歳以上という調査結果が次々と出ていた
にもかかわらずに、国は今まで何もせず放置し続けてきました。

社会てきにも「ひきこもりは青少年の問題」という先入観があり8050問題の問題が表面化するのを妨げました。

今後は、当事者のニーズをしっかり、くみ取ったうえでの就労支援や、当事者や引きこもりを克服してきた経験者らが集まって経験を共有できる場所を全国規模でつくるなどまずは、行動することから始めることが必要です。しかも早急にです。

いままで、行政のひきこもり支援の窓口は、大抵の場合、青少年担当の部署でした。やがて東京都など一部の自治体が、年齢にかかわらず支援をおこなうようにはなりましたが、まだほとんどの自治体がひきこもり相談会などの対象年齢を「39歳まで」としています。

 

 

この自治体の支援の対象を年齢を問わず行い、それを引きこもり当事者に周知させることが必要でしょう。

また、引きこもりになってしまった人の「居場所」を設けることも、必要で、社会復帰だけを目標とされてしまうと、かえって、彼らを追い詰めることにもなります。現場目線でそれぞれの当事者の事情に合わせ、その心情と状況に合った支援策を探る姿勢が大事でしょう。

たしかに、引きこもりは「本人の甘え」だから「自己責任」という原則論はあるにしても、

どうにもならない当事者にとって、ハードルの低い働き場所のイメージで「居場所」を設けることは、今後増加する8050問題の対象者の人数から考えても必要ではないでしょうか。

一方、中高年のひきこもりが世間から認知されにくかった理由として、引きこもりの子を抱える親側の問題として、世間的に「恥ずかしい」と考え、自分たちでかかえてしまう側面もあります。その結果として、ひきこもりをしている本人だけでなく、その世帯が社会から孤立化してしまい、社会の支援を得られないという原因もあります。

 

それには、この8050問題が社会的構造がかかえた問題で、社会の認識を高めることも必要で、問題の共有化のため、国、自治体は、数値データをしっかり国民に示すことも大事でしょう。

 

また、8050問題では、引きこもりにならないまでも、就職氷河期世代という社会的に不平等を経験してきた世代でもあります。

この世代への就職支援でも友好的な対策が必要です。この問題への支援として国は、ようやく30万人雇用目標をたてて、就職氷河期世代への正社員の就職支援に動き出しました。

しかし、その国の対策が効果的に実施されたとしても、30万人では救われる対象はほんの一部です。

8050問題では、企業の採用姿勢も問題の原因にはあります。

景気回復後も新卒採用にこだわったり、終身雇用の見直しとともに一度レールを外れてしまった人には二度と元に戻れないような仕組みになっていたり、早期退職制度を利用して辞めてみて、再び社会に出ることができなかったという人もいます。

いまの雇用制度では、「あきらめ感」しかわかないでしょう。

8050問題が原因で中高年ひきこもり増加が引き起こす9060問題

ふさぎこむ人

ふさぎこむ人

8050問題が原因でニートや非正規雇用、中高年ひきこもり増加が引き起こすさらなる問題が9060問題です。

ちょうど10年後、8050問題の世代が、60歳、90歳になるときです。

生計を頼っている親世代が死亡したり、生活保護受給者が増え、社会保障費など若い世代にしわ寄せがくるのではないかという問題です。

この8050問題が原因でフリーターや中高年ひきこもりの増加が引き起こす9060問題は、さらに深刻で、日本のひきこもりは、このままいけば1000万人を超えるという試算もあります。

実際、ひきこもりの人数を人口の3~5%と考えてみても、200万人は潜在的にいて、このままいけば13年間ほどで、引きこもり人数は1000万人を超えるとする見方もあります。

 

今回は、「8050問題が原因で中高年ひきこもりが増加,の実態その背景及び対策」というテーマで8050問題と中高年の引きこもりをまとめてみました。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

関連記事「8050問題の原因は引きこもりとセルフネグレクト(自己放任)の深刻化です」もおススメします。

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  1. […] 就職氷河期世代の関連記事はコチラ⇒⇒⇒「8050問題の中高年引きこもりについて」 […]

  2. […] 私の以前の記事でもご紹介した「8050問題」が大きな背景にあります。 […]

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