新型コロナ対策で、新しい治療法、血漿(けっしょう)療法があります。血漿療法とは、新型コロナウィルスに感染して回復した患者の血液を使う治療法で日本国内でも早ければ4月中に試験的な投与が始まる予定です。血漿療法の専門医師は、早期段階での治療で効果が大きいと述べています。
目次
血漿(けっしょう)とは何か?
血漿(けっしょう)とは、血液から赤血球や白血球を取り除いた成分のことです。
「アルブミン」や「グロブリン(抗体)」といったタンパク質が含まれています。
このうち、グロブリンには、様々な性質があり、血漿から分離し、精製することで免疫不全の治療や重度の感染治療に使える医薬品になります。
この仕組みは、日本人で近代医学の父、北里柴三郎博士が世界で初めて確立したものです。
新型コロナで血漿療法日本で試験治療開始
今回の、新型コロナでは、回復した人の血液の中には、コロナを排除する免疫が存在する場合があるので、その成分を重症患者に投与すれば、体内のウィルスを排除する効果が期待されます。
中国でも重症患者に対する血漿療法で、回復した人がいるという報告が出ています。
米食品医薬品局も、血漿投与を認め、カナダでも大規模な臨床研究が始まっています。
日本でも、国立国際医療研究センターが早ければ4月中にも、試験的な治療を始める予定です。
回復者の血液を使った血漿製剤で製薬会社も動き始め、例えば、武田薬品は、血漿分画製剤の世界的大手企業です。
ただし、血漿療法は、別の感染症にかかるというリスクもあり、副作用や合併症の危険性もあります。
聖路加国際病院救急部の一二三亨副医長は、「治療法がない感染症にも応用でき、理論的には感染早期に投与すると高い効果が期待できる」と話しています。
まとめ
今回は、「新型コロナで血漿療法日本で試験治療開始【早期段階で効果大】」というテーマでお送りしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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