いま、トミカのミニカーが、売上高は右肩上がりで、2017、2018年度も過去最高を更新しています。そして、自動車メーカーのトヨタも自社のトミカ化戦略で、「ドリームトミカ」とコラボ戦略で、車の売り上げをあげる目論見があるようです。そこには「トミカ世代は車好き」という指向があると見ています。
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トミカ世代は車好きは本当か?「「ドリームトミカ」戦略とは
タカラトミーが2018年に20~60代の900人を対象に行った調査によれば、トミカで遊んだ経験のある20~40代の親と子の自動車の所有意欲(すでに所有している場合も含む)が、所有しない人も含む全体と比べて6%高い84%だったという結果も出ているそうです。
実際、かつて、車ブームを引き起こした今50代以上の世代は、ほとんどが子供時代トミカのミニカーで遊んだ世代でした。
そして、就職したら車の購入に夢を馳せていた世代でもあり車メーカーの売り上げには貢献した世代でもありました。
ところが、今は若い世代を中心に「車を所有しなくていい」という価値観が広まっている現実があり若者の車離れとまで言われます。
そんななか、子供の頃からミニカーで遊ぶことにより車を欲しくなるという真理が働くとすればわずか450円の対象年齢3歳以上と幼児から遊べるトミカが、マーケティング上より一層重要性を増すことになります。
そして最近トミカは「ドリームトミカ」などのディズニーやサンリオといった人気キャラクターとコラボした夢商品もうるだしています。
ミニカーに付加価値をつけて車自体を好きにさせる効果があるかもしれません。
トミカは国内ほか日本車ブームに沸く北米で販売台数を伸ばしている
なんと海外では、世界20の国と地域でも発売しており、とくに台湾や中国、日本車ブーム
に沸く北米で販売台数を伸ばしているというのです。
日本でも既存シリーズに加え、車の塗装やデザインにこだわった高価格帯の「トミカプレミアム」や、ディズニーやサンリオといった人気キャラクターとコラボした「ドリームトミカ」など、シリーズを拡大し、大人のマニア層や女性にも客層が拡大しているそうです。
そして、来るべきCASE時代つまり、車の「シェア/サービス化」「コネクティッド化」「自動運転化」「電動化」にトミカが一つの役割をはたしそうです。
新型スープラのは、トミカの「スープラ」と同時販売
トヨタは、自社主催のモーターレースでタカラトミーにスポンサーを依頼するなど関係を築いてきた。そして2019年、新車発売にあわせてトミカを開発してもらうという取り組みに乗り出したそうです。
それが2019年5月に発売された新型スープラの場合、発売の1年前からトヨタがタカラトミーに車両のデザインデータを渡し、“トミカ化”を依頼。
その結果、5月に新型スープラが発表された際には来場者にトミカが配布され、8月には店頭にも並びました。
このトヨタとトミカの協力関係には驚きです。
実際、最近はトヨタ、ホンダなどディーラーにはミニカーを展示していて、なんとなく車自体に親しみを感じます。
ここには、「車を買ってもらうためのマーケティングは、(消費者の年齢が)低ければ低いほどいい。子どものころに(ミニカーを通じて)スポーツカーに憧れを抱いてもらうことで、成長してからも“愛車”という感覚が生まれやすくなるのではないか」という戦略も自動車メーカーにはあるようです。
今回は、「トヨタ がトミカ化を依頼する訳は「ドリームトミカ」人気とコラボ戦略」というテーマでお伝えしました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。