第78期将棋・名人戦七番勝負第4局豊島将之名人対渡辺明二冠終局速報講評と棋譜です。渡辺明二冠が101手で豊島将之名人を破り、対戦成績を2勝2敗としました。
目次
第4局豊島将之名人・渡辺明二冠終局講評
豊島将之名人(竜王)二冠に渡辺明二冠が挑戦している第78期将棋名人戦七番勝負の第4局の二日目が28日午前9時、東京都文京区のホテル椿山荘東京で再開された。
1日目の27日は、相矢倉から両者が互いの守りの金をはがす激しい展開になった。
8時45分頃。まず挑戦者の渡辺明二冠が対局室に姿を見せます。それから2分ほどして、豊島名人も入室。両対局者ともに盤の前に座りました。
渡辺挑戦者先手で、戦型は矢倉脇システム。互いに相手陣に角を打ち込んで金をはがすという展開になりました。
1日目を終えての形勢はほぼ互角です。
立会人の中村修九段が封筒にはさみを入れ、封じ手用紙を取り出します。
「封じ手は△7六歩です」
豊島名人の68手目は、予想の本命手である歩の取り込みでした。シャッター音が鳴り響く中、豊島名人は渡辺陣上部の歩を取りながら、銀取りに歩を進めます。
渡辺挑戦者はいま進んできたばかりの豊島名人の歩を銀で取りました。
報道陣が退出したあと、豊島名人は銀取りに歩を打ちます。対して渡辺二冠は銀を逃げず、豊島玉のすぐ横に、桂取りで歩を打ちます。相矢倉らしい難しい中盤が続いていきます。
豊島名人は自陣一段目に金を打ちました。角取りで、渡辺挑戦者の次の手を問います。持ち時間9時間のうち、残り時間は渡辺5時間50分、豊島3時間59分。渡辺挑戦者の方が比較的余裕があります。
渡辺挑戦者はここで59分を使い、飛車取りに銀を打ちます。盤上を見れば対称形。互いに同じように、相手陣に飛車取りに銀を打ったことがわかります。
豊島名人はノータイムで飛車を逃げます。対して渡辺二冠は角を逃げることなく、ばっさりと金を取りました。この戦型では互いに相手陣に打ち込んだ角で金を取るのが、常套手段のようです。
豊島名人は王手がかかっている盤面をずっと見つめています。ここは形勢をよくできると考えているのでしょうか。そのうちに時刻は11時を過ぎました。
11時4分。豊島名人は馬(成角)を玉で取りました。そして渡辺挑戦者は桂、豊島名人は銀を取り合います。中盤はそろそろ終わり、局面はすでに終盤の様相を呈しています。
将棋の第78期名人戦7番勝負の第4局は27、28の両日、東京都文京区で指され、挑戦者で先手の渡辺明二冠が101手で豊島将之名人を破り、対戦成績を2勝2敗としました。
第5局は8月7、8日に東京都渋谷区の将棋会館で行われます。
第4局豊島将之名人・渡辺明二冠終局棋譜
第4局豊島将之名人・渡辺明二冠終局棋譜(全指し手)です。
ー第78期名人戦七番勝負 第4局 ▲渡辺明二冠 – △豊島将之名人【将棋棋譜】
まとめ
今回は「第78期将棋・名人戦七番勝負第4局豊島将之名人・渡辺明二冠棋譜」というテーマでお送りしました。
最後までご覧いただきありがとうございました。