トラック運転手が大量定年、物流崩壊の問題です。今のトラック運転手不足は深刻でやがて「トラック運転手が大量定年」をむかえるその時、起こるのは物流崩壊です。それが現実味を帯びてきている問題です。どうして、ここまでになる自体を招いてしまったのか?国がおこなった規制緩和も今の事態を引き起こした原因です。現状のトラック運転手の過酷な労働条件の実態と問題点を深堀します。
目次
トラック運転手が大量定年、物流崩壊現状は?
yahooニュースで、トラックの雇用に関するテーマが取り上げられました。
以下引用です。
7年後には4回に1回、商品の輸送をあきらめることに? トラック運転手不足による“物流崩壊”が迫っている。
2027―28年になると必要な運転手の人数に対して25%の人材不足が生じるとの試算がある。単純に考えると企業は4回に1回は商品の輸送をあきらめる計算だ。経済活動への
影響を懸念した政府は企業に呼びかけ、物流を持続可能にする「ホワイト物流」推進運動を展開中だ。現状でもトラック運転手のなり手が不足している。19年3月のトラック運転手の有効求人数は3・01倍となっており、他業種よりも人が集まりにくい。労働時間が全職種平均よりも2割長く、賃金は1割低いため、不人気な職種となっている。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200223-00010000-newswitch-bus_all
<yahooニュース>より
現状のトラックの運転手は、若者に不人気で、どんどん高齢化が進んでいます。
労働時間が長く、低賃金で、それに加えリスクが大きい職業です。
事故と常にとなりあわせで、もし、人身事故を起こせば、そのまま自宅には帰れません。
犯罪者になります。
とても、このリスクに見合う待遇ではありません。
トラック運転手が大量定年、物流崩壊を防ぐには
以下ネットの書き込みです。
下がりすぎた運賃を見直して、ドライバーの給料アップをしない限り、若手は増えない。
無駄な法改正のおかげで、非常に働き辛い環境にある今、国を挙げての『まともな』
対策をして欲しい。無責任な政府が規制緩和で新規参入を煽った結果がこの惨状ですね。バス業界も同様だが、中小零細企業が相次いで参入した結果、荷主の選択肢が拡大し、運賃の引き下げ競争になった。そしてそのツケが各ドライバーに転嫁されたのでしょう。賃金の引き下げだけではなく長時間労働も状態化し、過労死も後をたたない。当然そんな劣悪な雇用条件では人は集まらず、高齢化が加速し、今に至るのでしょう。待遇面や労働時間の短縮等抜本的な改善を行わないとこの記事の通りの状況かそれ
以下の深刻な社会問題となるな。引用:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200223-00010000-newswitch-bus_all
以上、ネットの書き込みでした。本気で、この「物流崩壊」を心配するのなら、国も今回はまともな政策で「規制緩和」と同じ轍を踏まないように「ホワイト物流」への改善を進めてほしいものです。ですが「ホワイト物流」とはよく名付けたものです。
まるで、現状が「ブラック物流」であることを認めているようです。
国の規制緩和が今の「物流崩壊」寸前の現状を招いた。
トラック業界、バス業界とも、国の規制緩和によって、悪い方向に向かってしまった事実。
つまり、行政の大失敗だった現実があります。
トラック運転手の賃金は国の政策で下落していった
国の行った規制緩和によって、緑ナンバーの運送業者が大量参入しました。
トラックドライバーの受給バランスが一気に崩れ、今の低賃金化が起きました。
そして、もはや、トラック運転手では、「生活できない」というイメージが浸透し若者はこの業界を敬遠してしまっています。
国の規制緩和で起きた問題点「丸投げ業者」がピンハネ
国の規制緩和では、トラック運転手の低賃金長時間労働の他に多くの問題を生み出しました。
一つは、仕事の丸投げで中間マージンだけ搾取する運送業者がはびこっています。
そのおかげで3次受け、4次受けなど仕事を丸投げして下に行くほど利益率が悪くなります。
一度、発生した生産性のないトラックを持たないこのような運送業者をどう排除するかも
国のおおきな課題です。
今の、物流では、この生産性のない中間業者は、物流のコストをあ上げているだけの不要な存在です。
国の規制緩和で起きた問題点「技量の低下」
規制緩和以降、劣悪な労働環境もあって、トラックによる死亡事故が頻発しています。
死亡事故もかなり増えています。
同じ時期、バス事業者の規制緩和も行われ、旅客運行のバスの事故でも多くの方がなくなりました。
「スキーバスツアー」の死亡事故も運転手の技量不足です。
これは、一種の国の政策のあやまりによる人災といっても過言ではありません。
知ってほしい深刻なトラック運転手の低待遇改善事項はほかにも
国は、「ホワイト物流」推進運動を掲げていますがまずは、現状をしっかり把握しなければ、「物流崩壊」は防げません。
まずは、深刻なトラック運転手の低待遇改善事項はほかにもあることを知ってほしいと思います。
深刻なトラック運転手の低待遇の例を挙げます。
アイドリング停止
トラック運転手にとってアイドリング停止の強制が何を意味するかご存知でしょうか?
トラック運転手は、ホテルに泊まりません。
そしてわずかな時間を利用し仮眠をトラックのキャビンで取ります。
そんな中、アイドリングストップの強制が最近強くあります。
県条例でも禁止され、事業所でも禁止され、夏はサウナ、冬は極寒のなかで我慢しています。
もちろん、トラックメーカーは、冷房に関してはエンジンを止めても動作する「蓄冷式」クーラーを開発していますが、今の運送業界は利益がないため、装備はなかなか無理です。
普通の人は、ホテルの個室に入ればエアコンをつけます。それと同じように、トラックドライバーは空調のためにエンジンのアイドリング運転をします。
同じことです。ホテルの部屋のエアコンも電気で動きます。
電気を作り出すのにCO2は発生してます。
確かに、無駄な乗用車のアイドリングは規制すべきですが、必要なアイドリングは認めなければいけません。だれしも空調のない環境では働きたくなないでしょう。
トラック運転手のアイドリングに対する意識を変える必要があります。
路上駐車での迷惑駐車行為
これは、ほとんど運送を依頼する事業者の問題です。
ホワイト物流の推進にも関わる問題です。
事業者が、荷物の積み下ろし以外の待機時間のトラックの待機場所が確保されていません。
特に、街中にある事業所ではトラックの待機場所など見つけようもないのに、平気で待たせます。
この問題はホワイト物流の推進の勧告にともまらず、警察の車庫証明みたいな制度にまで
徹底して法制化が必要です。
路上駐車での迷惑駐車行為(朝の開門待ち)
トラックは、運送時間が短縮できる道のすいている夜間運行をしますが、客先事業所の
開門が8時とか一般通勤時間です。
そのためトラックは近くの路上で開門待ちをせざるを得ません。これが、近隣住民の迷惑になることがあります。
ですが、時間を遅らせ通勤時間帯に大型トラックの運行はさらに交通渋滞、通学の歩行者の安全上もよくありません。
事業所が早出して、門を開ければ、全てがうまくいきます。
はっきり言って荷主はお客意識があり、融通が利きません。
ホワイト物流の推進の勧告で、一気に解決してほしいものです。
トラック運転手のリスクはどれだけか!
よく、テレビのニュースで、主に高速道路で、大型トラックによる追突事故の報道があろます。
トラック運転手のリスクはどれだけ大きいかと言いますと、大型トラックが、荷物を積んで走行する総重量は20tにもなります。
ひとたび追突事故を起こせば、ほぼ死亡事故です。
そのまま、自宅へは帰れず刑務所行きです。
しかし、しっかりした運行管理と休憩が取れたうえでの事故なら自己責任です。どんな社会的制裁も受けても仕様がありません。
ですが、実際は、荷主、運送会社、道路事情のしわ寄せを、運転手が一手に背負います。
そして、意識がもうろうとして運転している運転手も大勢います。
「いつ何が起きてもおかしくない。」と半ば他人ごとのように他人考え、ひたすらハンドルを握ります。
そして、追突すれば交通刑務所入り、追突された被害者も貴い命を奪われ、家族も深い悲しみが待っています。
はたして、こんなリスクに見合った待遇でしょうか?
まとめ
この問題の根の深いところは、例えば大手の宅配業者○○便にしても、下請け運送業者には
翌日配達の名のもとに、かなりの無理難題をトラック運転手に押し付けます。
出発の2時間前には待機させ、平気でさらに出発時間を遅らせ、その後徹夜運行です。
もちろん真夏でも待ち時間はアイドリングストップ。
荷物が、積み切れなけらば「バラシ」なる作業を強います。荷物をバラバラにして、荷台のコンテナの隙間に入れ込みます。もちろんそのうちのいくつかはつぶれまっす。あるいは、扉を開けてバックしたときに、落として踏みつぶすこともあります。
大手でさえこれですから、中小業者など、「ホワイト物流」などは、国の官僚の絵空事に終わりかねません。
もっと実態を知らなければ「物流崩壊」は現実になりかねません。
今回は、「トラック運転手が大量定年、物流崩壊の現実味ここが問題!規制緩和が招いた惨状」というテーマでお送りしました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
なお、関連記事「大型トラック運転免許を取る前に見るサイト。大型ドライバー求人前に見ておいてください!」もご覧ください。