1月21日実施の第79期順位戦A級7回戦稲葉陽八段対羽生善治九段対局の講評と棋譜です。結果は羽生善治九段が勝ちました。羽生善治九段は、A級在籍29期目に向け大きな3勝目となりました。
目次
第79期順位戦A級7回戦稲葉陽八段対羽生善治九段対局の講評。
1月21日に行われた第79期順位戦A級7回戦稲葉陽八段対羽生善治九段対局の講評です。
場所は東京将棋会館においておこなわれまました。
結果は羽生善治九段が勝ちました。
羽生九段は29期目のA級以上在籍に向け、大きな勝利です。
稲葉八段先手で、戦型は相掛かり。後手の羽生九段が積極的に攻めの銀を前に進めるのに対して、稲葉八段は飛角を動かしてけん制します。
角交換のあと、羽生九段は中段に角を打って稲葉八段の飛車の動きを制限します。盤面の左右で競り合いが起こる、相掛かりらしい中盤戦となりました。
夜戦に入ったあと、稲葉八段には大きな岐路が訪れます。飛車を切り、銀と刺し違えて攻め続けるのか。それとも飛車を撤退して態勢を立て直すのか。本譜、稲葉八段は飛車を引き上げました。
56手目。羽生九段は攻めの銀を成り込み、強く踏み込んでいきます。このあたりから次第に、形勢は羽生九段に傾きます。
稲葉八段は桂を中段に跳ね出して反撃。
羽生九段は自陣に銀を打ち、自玉に迫る相手の桂を取ります。桂を手にすれば王手飛車取りの筋を狙えます。
稲葉八段はストレートな王手飛車を避けて、あらかじめ飛車を切りました。
羽生九段は手持ちにした飛車を2筋中段に打ちます。さらには封じ込められていた8筋の飛車も世に出て、稲葉陣へと成り込みました。二枚飛車で稲葉玉を左右はさみ撃ちの作戦。
稲葉八段は取り返した飛車を羽生陣に打ち込んで王手。羽生玉を部分的に受けなしに追い込みながら自玉上部を開きます。
最後は自玉に必死が掛かったタイミングで、稲葉玉を長手数の即詰みに打ち取りました。
この勝利で羽生九段は3勝4敗の成績に。他に3勝4敗には佐藤康光九段、糸谷哲郎八段、菅井竜也八段がいます。
第79期順位戦A級7回戦稲葉陽八段対羽生善治九段対局の棋譜。
第79期順位戦A級7回戦稲葉陽八段対羽生善治九段対局の棋譜(全指し手)。
ー将棋対局速報▲稲葉 陽八段(2勝4敗)-△羽生善治九段(2勝4敗) 第79期順位戦A級7回戦[相掛かり]
第79期順位戦A級▲稲葉 陽八段△羽生善治九段
羽生善治九段が勝ちました。
(持ち時間:6時間)
ー激闘決着! 第79期 順位戦 羽生善治九段 vs 稲葉陽八段 ピンポイント解説 【将棋】
まとめ
今回は「第79期順位戦A級7回戦稲葉陽八段対羽生善治九段対局棋譜。」というテーマでお送りいたしました。
最後までご覧いただきありがとうございました。