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社会

黒い津波の成分は有害ヘドロが黒色の正体だった。衝撃力は脅威の2倍!

投稿日:2020年3月8日 更新日:

2011年3月11日東日本大震災では、甚大な被害をもたらした原因になったのが大津波でした。その中でも未だ知られざる不気味な実像をさを抱かされるのが黒い津波です。東北地方沿岸部の宮城県気仙沼市、岩手県宮古市などで真っ黒な海水の黒い津波が、海底のヘドロを巻き込みながら、海岸部の建物を襲いました。黒い津波の成分は有害ヘドロが黒色の正体だったのです。この黒い津波の成分の詳細をまとめ黒い津波の正体にせまります。

気仙沼の津波痕

気仙沼の津波痕

 

目次

 黒い津波の成分は何か

2019年の最も新しい今村文彦東北大学災害科学国際研究所所長の2019年11月の「国連のウェブサイト」には、黒い津波の成分についての新しい事実の研究結果が記載されています。

 

それによると、想定された津波よりも、黒い津波は比重が重く、衝撃力がその分2倍にも増していたという結果です。

 

津波が土砂を運ぶことは、想定されていましたが、従来の想定では、粒径の大きな砂粒などでしたが、黒い津波には、それより非常に細かい泥が主体になっていました。

 

しかもその黒い津波の成分は、陸上から流れ込んで沈殿体積したヘドロで、有機物有害物を含んでいました。

地震による巨大津波

地震による巨大津波

 

 黒い津波の成分、有害ヘドロとは

 

黒い津波の成分、有害ヘドロとは海水にヘドロが混じったもので、密度が高く比重が大きい。

中央大学の有川教授が資料を分析したところでは、比重は、水のおよそ1割増し。「試料は、津波の上澄み部分とみられるので、海水より10~20%重いとみていい」という
有川教授の見解です。

 

また、比重が大きい分衝撃力が2倍に増すのに加えヘドロの場合、粘り気(粘度)があり、津波の先端部で波が切り立ちやすい。

 

垂直の壁や扉に対し切りだった波が強くぶつかる。

 

建造物を壊したり、地表から引きはがしたりする力が大きい。

津波非難建物

津波非難建物

 黒い津波の成分詳細数値

比重  :海水より10~20%重い
衝撃力 :想定の津波の2倍
有害物質:カドミウム  10mg以下
鉛      18~23mg
総水銀    10mg未満
PCB    0,016~0,026mg

(土壌1kg中)

 黒い津波動画・画像

東日本大震災で、実際に観測された「黒い津波」の動画です。


【東日本大震災】新衝撃 津波 映像 黒い水とは?

黒い津波画像

黒い津波画像

黒い津波サンプル

黒い津波サンプル

 

東日本大震災で、実際にサンプルとして採取した。津波の海水です。黒い津波の正体であるヘドロ成分の色が良く観察できます。

 

 

 黒い津波の正体ヘドロ成分の影響

黒い津波の正体のヘドロ成分の影響が大きいのは、建造物よりむしろ人間に対してだという。

建物は、「津波避難ビル」の設計は余裕があるためすぐに見直す必要がないが人体の場合、ひざ下あたりまでの深さでも、流れの中を歩くのは容易ではなく、黒い津波の水流は、1割以上大きな力で足をすくおうとするという。

 

そんな流れの中を歩くリスクは、増すため水が来る前に逃げることがより大切だという。

 

また、ヘドロには、様々な有害物質細菌が含まれるので医学面での課題もある。

 

 黒い津波の成分ヘドロは「津波肺」の危険性を増す。

 

医学的用語で津波肺という言葉があります。

 

津波を飲み込み肺に入れることで、肺炎、や感染症などの重い症状になってしまうことで、
黒い津波の場合、その危険性がより増します。

 

また、水が引いた後でも多くの人がマスクで復旧作業に携わったがホコリにも有害物質や細菌が混じってしまう危険があります。

 

南海トラフ地震への黒い津波の関連

 

今後起きると想定されている南海トラフ地震の場合、東京湾、伊勢湾、大阪湾などの工業地帯の海底のヘドロを巻き上げた「黒い津波」が都市を襲う危険があります。

 

例えば、南海トラフで起きたとされる慶長地震(1605年)と房総半島沖を震源とする元禄関東地震(1703年)を想定した場合、津波は、川崎市臨海部の埋め立て地の間の狭い運河を通り抜けて、工業地帯の背後にある住宅地に達するとみられる。

 

津波の第一波が運河を抜けるとき、海底の泥を巻き上げて運ぶので、運河の底が掘り下げられる。

 

このため、第2波は、海底の深さが変わらない場合比べ運河を通過する海水の量が多くなり、背後の浸水域も広がる恐れがあるという。

 

この様な「掘り下げ現象」は、東日本大震災のときに、気仙沼市の湾口の狭い部分でも起きたと考えられる。

 

その結果、浸水域が2~3割広がったと考察している。

 

また、川崎市の海底には、有害な重金属ポリ塩化ビフェニール(PCB)などの含有が多く、その分リスクが大きいと想定される。

 

「津波は、自然現象だが、人為的な汚染が加味されて新たなリスクが生じている」と今村所長は、論じています。

 

 まとめ

今回は、「黒い津波の成分は有害ヘドロが黒色の正体だった。衝撃力は脅威の2倍」というテーマでお送りしました。

 

今後、さらに、黒い津波の研究が進むと思われます。今後起きるとされる、東海地震、東南海地震、南海地震などの防災対策として生かせれば良いと思います。

 

政府の予想では、南海トラフで起きる地震の災害は相当甚大になるとしています。

 

地震、津波の研究はこれからの研究分野とも言えます。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

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