映画批評家で京都大名誉教授の加藤幹郎氏が死去。享年63歳。2005年より日本映画学会の初代学会長を務めていた。映画評論関係の著書を多数書作されています。
目次
加藤幹郎氏死去
映画批評家で京都大名誉教授の加藤幹郎氏が死去。享年63歳。
京都大名誉教授で映画学が専門の加藤幹郎氏(かとう・みきろう)が9月26日午後0時42分、病気のため福岡市の病院で死去しました。
死因は消化管出血による出血性ショックのため福岡市の病院で死去。
主な著書に「鏡の迷路 映画分類学序説」「映画とは何か」など多数。
加藤幹郎氏のプロフィール
加藤幹郎(かとう・みきろう)は、映画批評家、京都大名誉教授。映画学者。
長崎県長崎市出身。
1957年生まれ。
2005年から2012年まで日本映画学会初代会長を務める。
1981年筑波大学比較文化学類卒業。
同大学院博士課程文芸・言語研究科単位取得満期退学。
京都大学大学院人間・環境学研究科教授。博士(人間・環境学)。
英文学者として出発。ジェイムズ・ジョイスに関する論文「Ulyssesの謎–第15挿話”Circe”を中心に」がある。
1986年、帝京大学専任講師。
1987年に京都大学教養部助教授。
映画研究に重点を置く。
2006年より京都大学大学院人間・環境学研究科教授。
2005年、日本映画学会を設立し、初代会長(2005年 – 2012年)。
2012年からは顧問。
2015年3月末に京都大学院教授を早期退職し、京都大学名誉教授。
加藤幹郎氏の著書
著書
『映画のメロドラマ的想像力』(1988年、フィルムアート社)
『愛と偶然の修辞学』(1990年、勁草書房)
『鏡の迷路 映画分類学序説』(1993年、みすず書房)
『夢の分け前 映画とマルチメディア』(1995年、ジャストシステム)
『映画ジャンル論 ハリウッド的快楽のスタイル』(1996年、平凡社)
『映画 視線のポリティクス 古典的ハリウッド映画の戦い』(1996年、筑摩書房)
『映画とは何か』(2001年、みすず書房)
『映画の領分 映像と音響のポイエーシス』(2002年、フィルムアート社)
『「ブレードランナー」論序説 映画学特別講義』(2004年、筑摩書房)
『映画の論理 新しい映画史のために』(2005年、みすず書房)
『ヒッチコック「裏窓」 ミステリの映画学』(2005年、みすず書房)
『映画館と観客の文化史』(2006年、中公新書)
『表象と批評 映画・アニメーション・漫画』(2010年、岩波書店)
『日本映画論 1933-2007 テクストとコンテクスト』(2011年、岩波書店)
『列車映画史特別講義 芸術の条件』(2012年、岩波書店)
『荒木飛呂彦論 マンガ・アート入門』(2014年、ちくま新書)
『映画とは何か 映画学講義』増補改訂版(2015年、文遊社)
『映画ジャンル論 ハリウッド映画史の多様なる芸術主義』増補改訂版(2016年、文遊社)
編著
『時代劇映画とはなにか ニュー・フィルム・スタディーズ』(共編、1997年、人文書院)
『映画学的想像力 シネマ・スタディーズの冒険』(2006年、人文書院)
『アニメーションの映画学』(2009年、臨川書店)
「映画学叢書」(全10巻監修、2010年 – 、ミネルヴァ書房)
第1巻 杉野健太郎編『映画とネイション』(2010年)
第2巻 塚田幸光編『映画の身体論』(2011年)
第3巻 杉野健太郎編『映画のなかの社会/社会のなかの映画』(2011年)
第4巻 杉野健太郎編『交錯する映画 アニメ・映画・文学』(2013年)
第5巻 杉野健太郎編『映画とイデオロギー』(2015年)
第6巻 塚田幸光編『映画とテクノロジー』(2015年)
編集協力
『日本映画は生きている』(全8巻編集協力、2010年 – 2011年、岩波書店)
訳書
スティーヴン・ヒース『セクシュアリティ 性のテロリズム』(共訳、1988年、勁草書房)
コリン・マッケイブ『ジェイムズ・ジョイスと言語革命』(1991年、筑摩書房)
タニア・モドゥレスキー『知りすぎた女たち ヒッチコック映画とフェミニズム』(共訳、1992年、青土社)
スーザン・レイ編『わたしは邪魔された ニコラス・レイ映画講義録』(共訳、みすず書房、2001年)日本版編集委員
加藤幹郎氏の動画
加藤幹郎氏の論説動画。
ー 新規プロジェクト 15
ー加藤幹郎 「ニコラス・レイ映画講演 We Can’t Go Home Again」 京都みなみ会館(2013/9/21)
2013年9月21日に行われたニコラス・レイ監督作品『We Can’t Go Home Again』(1973年) についての講演。
講演者:加藤幹郎(京都大学大学院 人間・環境学研究科 教授)
上映館 京都みなみ会館
上映期間 2013年10月4日まで
上映時間 20:50~22:25(本編93分)
講演撮影:藤井達也
まとめ
今回は「映画批評家の加藤幹郎死去、プロフィールや主な著書など!」というテーマでお送りいたしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。