介護施設や障害者施設、保育園などの現場で「アベノマスク」に対し「マスクの形状に問題があるので使えない」との不満が相次いでいます。そのマスクは、やはり問題の福島市のユースビオ社の輸入したマスクでした。
目次
アベノマスク「耳が痛くて使えない」呆れた実態
アベノマスク は、約100億円という多額の税金が投入されています。
このアベノマスク 実態はどうなっているでしょうか。
一般世帯よりも先に布マスクを配布された介護施設や障害者施設、保育園などの現場で、「マスクの形状に問題があるので使えない」との不満が相次いでいます。
問題の介護施設や障害者施設、保育園などに配られたアベノマスクですが、変わった形をしたの布マスクだそうです。
1つの袋に10枚が重ねて入っていて、スタッフや介護サービスの利用者に1人ずつ配ってください、という厚労省からの文書が添えられています。
神奈川県で訪問介護の事業所を運営者のかたの話ですと、
「新型コロナウイルスで衛生面にとても敏感になっている今、そのまま手渡しするなんて考えられません」
布マスクを1つずつ封筒に入れ直し、「洗ってから使ってください」と伝えて渡したという。
いわゆる「アベノマスク」といわれて思い浮かぶのは、閣僚の中で唯一、安倍首相だけが装着している、あの少し小さめの古典的なガーゼマスクかと思ったが、こちらの神奈川県で訪問介護の事業所に届いたマスクは、2つ折りの状態で半円形をしている。
広げると鼻と口に当たる部分が突き出た立体的な形状になる。
素材はガーゼではなく、滑らかな肌触りの布を使用していた。
パッケージのラベルには、「抗菌布マスク」「30回洗濯しても抗菌効果維持!」と日本語で表記されている。
ベトナムのアパレル会社が製造したマスクだった。
ところが、このマスク
「このマスクは、耳に掛ける部分がゴムじゃないんですよ。布を折り返して縫ってあるので、伸びないのです。これが目一杯」
という。
写真のとおり、耳に掛けるひもが短く、耳の付け根までしっかりと掛けることができない。
さらには、耳に当たる部分の伸縮性がない。この男性に無理矢理マスクを装着してもらったせいか、数分した経っていないのに耳がうっ血して赤くなってきた。
顔のサイズには個人差があるので、大半のマスクは耳に掛ける部分にゴムなどの伸縮性がある素材を使用している。だが、このマスクは耳に掛ける部分も布。これでは顔が小さい人しか装着できないだろう。
なんと、ひもが伸縮できないマスク。これでは、顔の大きさが個人差が在る以上、汎用性がありません。
今回のような不特定の人がする仕様としては明らかな欠陥です。
訪問介護の事業所を運営者は言います。
「私の妻も一緒に介護の仕事をやっているんですけど、妻はなんとかこのマスクを装着できます。でも、私の事業所を利用している方の6割以上が男性ですから、装着できない人は多いはず。これでは税金の無駄遣いでしょう」
東京都内で訪問看護の仕事をしている女性の看護師にも、同じベトナム製のマスクが2枚配布されました。
「薄くて子供の肌着のような布ですね。マスクのサイズにバラつきがありますし、長時間着けていると、耳が痛くなって泣けてくるほどです。マスクの内側にガーゼを入れて使っていますが、機能面での不安もあるので、痰の吸引や口腔ケアなどの感染リスクが高い看護では使い捨てのサージカルマスクを使っています」
SNSには全国各地の介護事業関係者たちが投稿した、このマスクに対する不満や困惑のコメントがあふれています。
国から配布された2種類のマスクを広げて、サイズを計測してみると、1つは安倍首相が使っているようなガーゼマスクで、実際に装着したときをイメージして、ゴムを少し伸ばすと、全体の横幅は約33センチだった。
もう1つは、介護施設などに配られた、今回の問題のマスク。
横に広げようとしてみるが、ほとんど伸びず約28センチ。
その差は約5センチもあったのである。
なんとこのマスクはベトナム製で、マスクを納入したのは、厚労省がかたくなに社名の公表を拒んでいた福島市のユースビオ社が、輸入していたものだった。
会社の存在自体がうさん臭く、社長の樋山氏は、脱税の犯罪者。
納税は、国民の三大義務。それに違反した犯罪者が国家の事業をたやすく受け負っているのはいかにもおかしい。
社長の樋山茂氏がマスクについて語る
社長の樋山茂氏が今回のマスクについて語っています。
──ガーゼマスクとは異なる形状のマスクを納めた理由は?
それはお答えする義務はないので、お答えしません。うちはこれが調達できただけです。以上です。
──立体的な形状にしたのは、樋山さんの考え?
ベトナムマスクは、みんなあのカタチです。
──耳に掛かる部分が伸びないが、これもベトナムマスクだから?
そうですね。
──男性が使用するにはサイズが小さいのでは?
サイズは厚労省が決めたものであって、私が決めたものではありません。
──国からの仕様書があった?
違います。うちで30種類のサンプルを出しました。SMLと耳の長さが違うものを出して、「それがいい」と(厚労省のマスクチームに)言われたものをウチが納入したんです。国が決めたんです。
──サイズに関しては、問題ないと?
それはお客さんの注文ですからね。あと、洗うと伸びますからね。
──洗うと伸びる? 縮むのでは?
うちのは一度洗っているので、縮まないです。
──ご自身は、あのマスクを使用された?
ございます。今も使っていますよ。
ベトナムでも耳の部分は当然伸縮
はたして、伸縮しないマスクなどこの世の中に存在するのでしょうか?
樋山氏は伸縮しないことにつき「ベトナムのマスクだから」と答えた。
実際はというと、介護施設などに配られたマスクと同じような、耳に掛かる部分も布製であるが、大半は伸縮性のあるゴムなどが使われているという。
つまり、儲けたいあまり、今回の関係者がマスクのスペックダウンをして、より小さく、伸縮しない仕様にして、利益を得たとも考えられます。
アベノマスク は、樋山氏のユースビオ社だけで約4億7000万円の発注額があります。
厚労省マスクチームの見解
厚労省には、今回のアベノマスク担当のマスクチームがあります。
厚労省アベノマスク担当のマスクチームで、4月からマスクチームに加わった職員にベトナム製のマスクについて尋ねた結果が次のようです。
「介護施設など55万カ所に向けた、布マスク2000万枚は、4月下旬までに1回目の配布を完了しました。
(クレームは?)いただいていないと思いますね」
「ユースビオ(ベトナム製)のマスクが、個包装ではなかったというご指摘ですが、3月に調達したマスクは各社様も同じく個包装ではありませんでした。スピードを優先したからです。3月の調達分に関しては、こちらから仕様書は示していません。立体式というか、ガーゼマスクじゃない形状は、ユースビオさんだけでした」
と前述の厚労省マスクチームの職員は答えています。
「いちおうサイズは実物で確認して、厚労省の男性職員が何人か着けたうえでお願いしていたみたいです。皆さんにぴったりのものは、この急ぎの中でご用意はできないので、ガーゼマスクも含めてワンサイズです。サイズが(合わない)というご指摘が別途あるので、いちおう大人用として調達したものですというのがわれわれのお答え。顔が小さい方もいらっしゃるし、大きい方もいらっしゃるんで、ぴったりにはなっていないということ」
「1回目として、約2000万枚を55万カ所の施設に配布済みなので、2回目、3回目の布マスク配布もやろうと今は準備をしています」
なんとも、国民の意識とはずれたところで仕事をしているようです。
ー(参考:東洋経済ONLINE:https://news.livedoor.com/article/detail/18248995/)
まとめ
今回は、「ユースビオ社のマスクが予想通りの欠陥品」というテーマでお送りしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。