２月２４日アメリカニューヨークの裁判所の陪審は、女性2人への性的暴行などの罪で起訴されたハリウッドの映画界大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタイン被告に有罪評決を出しました。ハーベイ・ワインスタイン被告は、直ちに収監され、量刑は3月に言い渡されます。最高で29年の禁錮刑もありえます。この裁判結果は、「＃MeToo」 の歴史的勝利といえます。というのも今全世界的に広がっている「#MeToo」運動のきっかけになった事件が今回の裁判で、過去30年以上にわたりアシュレイ・ジャッドやローズ・マッゴーワンら有名女優を含む多数の女性に対し行ってきたとされるセクハラ行為が告発・掲載されたことを発端とした運動が「＃MeToo」です。
裁判判決
目次
ハリウッドの映画界大物プロデューサー有罪
アメリカニューヨークの裁判所の陪審は24日、米ハリウッドの元大物プロデューサー、
ハーヴェイ・ワインスタインに対し、性暴力などで有罪評決を下しました。
ハーヴェイ・ワインスタインは映画『恋におちたシェイクスピア（Shakespeare in Love）』など数々の映画をプロデュースし、米アカデミー賞も受賞しています。
一方、起訴された罪で最も重い略奪的性的暴行などでは無罪となりました。これで終身刑は免れたことになります。
大勢の傍聴人がいる法廷で、男性7人、女性5人の１２名から構成される陪審団はワインスタイン被告について、第1級性暴力と第3級レイプについて有罪としたが、終身刑を科される可能性もある第1級レイプと略奪的性的暴行については無罪としました。
有罪評決を受けて、ワインスタイン被告は即座に勾留されました。
量刑は3月11日に言い渡され、最高で29年の禁錮刑が科される可能性もあります。
この評決をうけ、ワインスタイン被告の弁護人を務めるドンナ・ロトゥンノ氏は、控訴する方針を示しました。
ハリウッド映画界大物プロデューサー有罪は「＃MeToo」 の歴史的勝利
「#MeToo（私も）」とは、「私も」を意味する英語にハッシュタグ（#）を付したSNS用語です。
セクシャルハラスメントや性的暴行の被害体験を告白・共有する際にソーシャル・ネットワーキング・サービスで使用されています。
今回の全世界的に広がった「#MeToo」運動のきっかけになった、米ハリウッドの元大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインに対し、性暴力などで有罪評決は、セクシュアルハラスメント（性的嫌がらせ）の告発運動「#MeToo（私も）」に対し、この評決を歴史的勝利と賞賛しています。
被告はハリウッドで絶大な影響力を持っていましたが、2017年にセクハラ疑惑が発覚。
これをきっかけに自らの被害を告発する「＃MeToo」（「私も」の意）運動が拡大しました
この日検察側は有罪評決を受け、「米国の性犯罪被害者にとって新しい日が来た」と述べました。
ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインが、過去30年以上にわた
りアシュレイ・ジャッドやローズ・マッゴーワンら有名女優を含む多数の女性に対し行ってきたとされるセクハラ行為が告発・掲載されたことを発端とするセクシュアルハラスメント（性的嫌がらせ）の告発運動「#MeToo（私も）」に発展し全世界に広がりました。
その間、ハーヴェイ・ワインスタインは女優やモデルなど複数の女性から、ハラスメントや暴行行為等で訴えられ、過去に8件の示談に応じていたと報道されました。
アカデミー賞を主催する米映画芸術科学アカデミー（AMPAS）は10月14日、緊急会合で
の採決で彼の会員資格を剥奪することを決定し、事実上彼を映画界から追放しました。
米ニューヨーク市警や英ロンドン市警などが捜査を開始し、彼の関わった作品の公開延
期や制作中止などへと広がっていきました。
アメリカ国旗
ハリウッドでの「#MeToo」運動のきっかけ
ハリウッドでは役と引き換えに性的関係を要求される「キャスティング（配役）・カウチ（長いす）」（日本でいう「枕営業」）という言葉があり、セクハラを業界ぐるみで黙認する土壌があったのです。
米女優アリッサ・ミラノはこの動きの中で、10月15日にツイッターに書き込む。「セクハラを受けたことのある女性たちが『Me too』と書けば、この問題の大きさをわかってもらえるのではないか」「もしあなたが性的嫌がらせや虐待を受けたら、このツイートに『Me too』とリプライして」。被害の事実を詳細に告白することはつらいし難しくても、告発するために「Me too」とだけ投稿すれば、それでも十分だと呼びかけたのでした。
ツイッターによる拡散－運動はたちまち全世界に広がっていきました。
米タイム誌の2017年年末恒例の『今年の人』には、セクハラ問題を告発した「沈黙を破った人たち」が選ばれました。
しかし、これが白人セレブ女性たちの一過性のイベントで終わる運動ではないことを指摘したのは、この運動を2007年に始めていた黒人女性のタラナ・バークでした。
タラナ・バークは、青年団体「Just Be Inc」の設立者で、自らも性的被害を受けたことがありました。
そして、タラナ・バークは、さまざまな職業の身近な男性たちからの被害を受け声を挙げられない被害者たち、中でも若い黒人女性とつながるために「#Me Too」を作りました。
声にならない声でも、ただ一言、「Me Too」ということでも意味があるとタラナ・バークは呼びかけていきました。
こうした、タラナ・バークが一般の黒人女性の間で「#MeToo」運動を広げていったように世界で共感の輪が広がっていきました。
その、原因を作った、ハリウッドのセクハラ裁判の有罪評決は、歴史的勝利になったわけです。
いわば、「#MeToo」運動の世論が、陪審員にも響いた可能性もあります。
ハリウッドの映画界大物プロデューサー有罪を受けてネットの声
ハリウッドの映画界大物プロデューサー有罪を受けて「#MeToo」運動の歴史的勝利に関するネットの声を挙げてみました。
「日本も性犯罪がもっと重い罪になって欲しい。特に子供に対する性犯罪は。」
「だんだん、悪い事は、できない時代になってきている感じがします。
早く、良い人、正しい人が、正しく評価される世の中になって欲しいです。」「昔からよくある話だったことだけど、こうして有罪になってよかったのでは。今の世の中では許されないことなんだから。」
「これに対して「女はそれで仕事を取った」だとか「いい思いしたくせに」とか言い出す男は一定数いるけど、そう言う人たち自己紹介乙だし今後の世の中でそんなスタンスでいると有罪になるってことだよ。」
「日本では伊藤詩織さんが民事で勝利しましたが、刑事では不起訴。実子に手を出した父親が無罪。法改正と厳罰を望みます」
「MeTooとか関係なく取り締まられるべき
事なのに、なんか不思議な感覚だな。」「日本なら無罪の可能性ありですね。未成年に薬を飲ませて暴行しても、本人の同意があったとは言えないが、同意があったと思わせる状況だったので、というような曖昧な理由で無罪だったりしますからね。
そういう国だということが恥ずかしいです。」
引用：https://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20200225-00000009-kyodonews-cul
以上、ネットの声でした。
今回の「#MeToo」運動の歴史的勝利に関しては、ネットでも共感する声がほとんどです。日本でも「#MeToo」運動がこれをきっかけに広がればいいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
