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将棋

第33期竜王戦 決勝T 挑戦者決定第2局 羽生善治九段 ・ 丸山忠久九段棋譜。

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8月25日(火)に実施された第33期竜王戦 決勝トーナメント 挑戦者決定三番勝負第2局 羽生善治九段 ・ 丸山忠久九段対局の講評と棋譜。結果は羽生善治九段が勝ちました。

 

羽生善治九段

羽生善治九段

目次

第33期竜王戦 決勝T 第2局 羽生善治九段 ・ 丸山忠久九段講評。

丸山忠久九段

丸山忠久九段

8月25日の第33期竜王戦 決勝トーナメント 挑戦者決定三番勝負第2局 羽生善治九段 vs 丸山忠久九段対局の講評。

羽生善治九段VS丸山忠久九段の豊島将之竜王への挑戦権を争う第33期竜王戦挑戦者決定戦三番勝負第2局。

羽生善治九段が勝ちました。

第33期竜王戦挑戦者決定三番勝負第2局は、東京・将棋会館で行われました。

第1局は、丸山九段が勝ち、現在丸山九段の先行です。

 

羽生九段VS丸山九段は、過去58回対戦し、羽生九段の38勝20敗です。ともに9月に50歳となる「羽生世代」の対決。

三番勝負はこれで両者とも1勝1敗。竜王挑戦権のゆくえは最終第3局の結果次第となりました。先後は改めて振り駒で決まります。

 

第3局は少し間が空いて、9月19日におこなわれます。七番勝負が開幕するのは10月です。

 

戦型は丸山九段得意の角換わり早繰り銀。丸山九段は経験済みの進行から、羽生九段が変化して前例から離れました。

 

第1局は後手番の丸山九段が「伝家の宝刀」である一手損角換わりを採用しました。両者一歩も引かない激しい攻め合いから、難解な終盤戦に突入。

羽生九段が飛車を成り込んだタイミングで、歩を用いて丸山九段が反撃します。相手玉を薄くしてから、じっと自陣に手を戻す△6二金が落ち着いた好手でした。

この手で一気に耐久度の増した丸山玉を羽生九段は攻めあぐねます。

その間に丸山九段は羽生玉の包囲網を築き、最後はズバッと自陣の飛車を切って勝負あり。飛車で手にした銀を打って、羽生玉を詰まし上げました。

 

将棋の内容もさることながら、特筆すべきは丸山九段の持ち時間の使い方です。

序盤は研究済みとばかりに持ち時間を1分も使わないノータイム指しで飛ばし、時間を温存します。

そして急所の局面を迎えると、持ち時間を投入するという戦い方。

竜王戦決勝トーナメントの藤井聡太棋聖(当時)戦でも見せたこのスタイルで、第2局も戦うのでしょうか。

序盤のどこで丸山九段の手が止まるのかも注目です。

 

第2局は、丸山九段の先手番で10時に始まりました。戦前の予想通り丸山九段が角換わり早繰り銀を採用しました。

 

後手番のエース戦法が一手損角換わりなら、先手番のエース戦法はこの角換わり早繰り銀です。

当然羽生九段の予想の大本命だったはずです。

 

37手目までの消費時間は丸山九段31分、羽生九段41分。

 

第1局のように極端な差はついていません。局面は35手までは今年の8月に丸山九段自身が指した将棋と同一でした。

 

その将棋は敗れた丸山九段ですが、手ごたえを感じたのでしょう。

 

この大舞台で再度登板させました。羽生九段は勝った側を持っていたにも関わらず、先に手を変えました。ここから未知の戦いに突入です。

 

戦型は角換わり。先手番の丸山九段は早繰り銀の速攻に出ました。羽生九段は1歩損の代償に駒組に手をかけます。

 

羽生「なんかちょっと、序盤は失敗してしまったような・・・。模様がわるいと思いながら指していました」

昼食休憩が終わって再開。互いに角の打ち込みに気をつけながら、じりじりとした形勢互角の中盤戦が続きました。

コンピュータ将棋ソフトはさかんに千日手の可能性を匂わせる中、両対局者は金銀を玉に寄せて4枚の堅陣を築きます。

 

局面の均衡が次第に崩れてきたのは、夕方に入ってきてからでした。丸山九段苦心の金の動きに応じて羽生九段は銀を前線に進め、本格的な戦いが始まります。そのやり取りでわずかにポイントをあげたのは、羽生九段の側でした。

65手目、丸山九段が1筋の端歩を突き上げて反撃を継続します。

 

丸山「あそこは苦しいと思ってまあ、勝負というか、ちょっとやけくそ気味なんですけど」

そこで18時、夕食休憩に入りました。

羽生「終盤はけっこうギリギリの勝負なんじゃないかと思ってやってたんですけど・・・。うーん。なんかちょっとあんまり読みきれなかったですね。どういう展開になるのか、手が広いところなので。きわどいかなと思って指してました」

80手目。羽生九段は自陣の銀取りを手抜いて、相手陣に迫ります。いかにも羽生九段らしい、鋭い踏み込みでした。

羽生九段は緩急自在の指し回し。攻めるべきところは攻め、受けるべきところはしっかりと受け、優勢のうちに終盤戦を進めていきます。

94手目。丸山九段が成り捨てたと金を羽生九段が丁寧に払ったところで、持ち時間5時間のうち、残り時間は丸山1時間10分、羽生38分。

そこで丸山九段が熟慮に沈みました。丸山九段は大きな扇子を広げてあおぎます。

「そうか・・・」

どこかに悔やまれる手があったのか。羽生九段が離席している時、丸山九段は左手で頭をかき、ぼやくような声が漏れました。

95手目。丸山九段は37分を使って飛金両取りに角を打ち込みます。部分的には大変厳しい攻めです。

対して羽生九段は相手の考慮中に読み進めていたか、ノータイムで丸山陣の守りの金を取ります。これで羽生九段が一手勝ちの形勢です。

 

互いに相手の飛車を取り合い、105手目、丸山九段は飛車を打って羽生玉に王手をかけます。残り時間は両者ともに32分。

 

羽生九段勝勢で、いかに逃げ切るかという最終盤。しかし一手でも間違えたら、たちまち逆転となるのがトップクラス同士の戦いです。

 

羽生九段は王手に応じながら自玉を上部へと逃げて安全地帯に。そして手番が回ったところで112手目。少し手を震わせながら、自陣の桂を跳ね、丸山玉を受けなしに追い込みます。

「負けました」

羽生九段の桂跳ねを見て、丸山九段は明瞭な声で投了を告げました。羽生九段が深く一礼を返して、対局は終わりました。

挑決三番勝負はこれで両者1勝1敗となりました。

羽生「まあちょっと間隔が空きますけど、まあまた調整して、次の対局に臨みたいと思います」

丸山「本局はちょっとミスが多かったように思うんで、次はまた調整してがんばりたいと思います」

竜王挑戦権のゆくえが決まる第3局は、9月19日におこなわれます。

 

第33期竜王戦 決勝T 第2局 羽生善治九段 ・ 丸山忠久九段棋譜。

 


将棋対局速報▲丸山忠久九段ー△羽生善治九段 第33期竜王戦挑戦者決定三番勝負 第2局[角換わり]

第33期竜王戦挑決三番勝負第2局▲丸山忠久九段△羽生善治九段
羽生善治九段が勝ちました。
(持ち時間:5時間)


第33期竜王戦挑戦者決定三番勝負 第2局 ▲丸山忠久九段 – △羽生善治九段【将棋棋譜】

 

まとめ

今回は「第33期竜王戦 決勝T 挑戦者決定第2局 羽生善治九段 ・ 丸山忠久九段棋譜。」というテーマでお送りしました。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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