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プラごみの海洋汚染問題、海鳥の被害の恐れ!減らす有効対策とリサイクルの実態

投稿日:2020年1月1日 更新日:

プラごみの海洋汚染の問題が深刻化しています。日本の本州から約1000km離れた無人島でもプラごみが漂着しています。地球環境を守るためにもプラごみを減らす有効な対策を行う必要があります。そして、現状のリサイクルが環境保全に一般に考えられているほど効果が出ていない問題もかかわってきます。

海鳥

海鳥

 

 

目次

プラごみの海洋汚染の問題太平洋の島にも漂着、心配な海鳥の被害

東京都から南へ約1000kmも離れた太平洋上の無人島西ノ島にもプラごみによる海洋汚染がすすんでいます。海岸には、ペットボトル、歯ブラシなどの生活用品のプラごみが多数打ち上げられています。

この西ノ島は、カツオドリなどの海鳥が生息しているところで、海鳥がプラごみを
餌と間違えて体内に取り込んで死んでしまう被害が出ています。

プラごみとは、私たちが生活で使用して廃棄された大量のプラスチックのごみ、つまりプラスチックごみをいいます。

2050年になると、海のプラごみが、魚の量を上回るという予測すら出されています。

海のプラスチックごみを減らすためには、私たちが真剣にプラスチックとのかかわり方を考える必要があります。

プラごみの海洋汚染の問題で様々な動物が被害を受けている実態

 

海岸のペットごみ

海岸のペットごみ

 

プラごみ問題とは、プラスチック製のごみが、分別されずに可燃ごみと一緒にすてられていて、リサイクルすれば、貴重な資源として有効活用ができるのに再利用されずに焼却されてしまう問題と、今挙げたような自然のなかにプラごみが廃棄される問題があります。

レジ袋やペットボトル、コンビニ弁当などに使用された使い捨ての食器や商品のパッケージなど、使い捨てにされるプラスチックが私たちが生活していくうえで大量に出ます。

そのようなプラスチックごみがポイ捨てされたり、屋外に放置されたりすると、雨や風によって河川に入り、海に流れ出てしまいます。海のプラスチックごみいわゆるプラごみは、ほとんどは陸から流れ込んだり捨てられたりして出ます。

プラスチックは、もともとは石油から作られよく燃える性質がありますが、木や紙と違って長い年月が経っても腐りません。だから、半永久的に残ってしまいます。

 

プラスチックは、自然の中に捨てられると景観を非常に損ない、また海鳥やカメがプラごみを誤って食べて死んでしまう恐れがあります。

このほかにも、プラスチックが動物には有害とわからず食べて死んでしまう動物がプラごみの増加とともに増えています。

例えば、フィリピンでは、2019年にフィリピンの海岸に打ち上げられたクジラの胃から40kgの大量のビニール袋が出てきたという事件が起きました。

日本でも、2018年、神奈川県鎌倉市の浜辺に打ち上げられたクジラの赤ちゃんの胃の中からプラスチックごみが出てきた事件がありました。

 

プラごみの被害にあっている動物はクジラだけではありません。

ウミガメやイルカ、海鳥など他のさまざまな海の生き物が、海に漂流しているコンビニ袋、その他ビニール袋などのプラごみを食べたり、プラスチック製の袋や網が体にからんだりして、死んだり負傷したりする例が数多く見られるようになりました。

また、プラごみ小さな破片になった「マイクロプラスチック」を、魚や貝などがエサと間違えて食べてしまう例もあります。

海の生き物がプラスチックを食べてしまう事件が多発している原因は、プラごみが、大量に海に流れ出てしまっているからです。海に流れ込むプラスチックごみは年間500万~1,300万トンという推計もあります。

プラごみの海洋汚染の問題減らす有効な対策は

海岸に打ち寄せられたごみ

岸に打ち寄せられたごみ

 

 

プラごみの海洋汚染の問題減らす有効な対策を考えるとき、この問題を解決するには、まず、私たち一人ひとりの意識改革が大前提となるでしょう。

従来、環境問題は、大量の税金が投入され、そこには利権が生まれ、税金の無駄遣いとも思える施策が多かった原因の一つが、この点だったと思います。

 

プラごみの海洋汚染を防ぐには、まず、今までの私たちが、プラスチックが安価で便利なところに甘えすぎ大量に消費してきたことです。

まず、プラスチックの使用量を減らすことです。無駄な包装を簡易化したり、紙の素材をもう一度見直したりして、プラごみの廃棄物の発生の原因を最小限にすることです。

 

そして、自然界に捨てないことです。現状は環境意識の低い人達の大量廃棄が、そのまま海洋のプラごみ汚染になっています。

 

プラごみは再利用か燃やすかこの二通りの処分を徹底すれば海には流れ出ません。

 

そして、早急に生分解性プラスチックの開発を実現し既存のプラスチックの代替を進めることです。

そして、今手間ばかりであまり環境保護に実効性のないリサイクルの質を高めることです。

「リサイクルしても意味がない」という意識は少なからず多くの人が抱いています。

プラごみの海洋汚染の問題減らす対策と切り離せない現行のリサイクルの問題点

リサイクルのエコイメージ図

リサイクルのエコイメージ図

 

現状のリサイクルは、次の三つのタイプに表せます。

マテリアルリサイクル

「材料リサイクル」「材料再生」「再資源化」「再生利用」などといわれるこのマテリアルリサイクルでは、使用済み製品や生産工程から出るごみなどを回収し、利用しやすいように処理して、新しい製品の材料もしくは原料として使います。
このマテリアルリサイクル方法だと、リサイクルする度にプラスチック分子が劣化してしまい、どんどん品質が悪くなり、使えないものになってしまうので、繰り返しリサイクルは限界が出てきます。

ケミカルリサイクル

使用済みの資源を、そのままではなく、化学反応により組成変換した後にリサイクルします。主に廃プラスチックの油化・ガス化・コークス炉化学燃料化などをさし、他にも廃食用油のディーゼル燃料化・石鹸化・飼料化や、畜産糞尿のバイオガス化なども含みます。

PETボトルをモノマーに化学分解した後、再重合するペットTOペット技術も含まれる。

分かりやすく言いますと科学的にそのリサイクル目的に応じて別の化学物質に変えることで、実は、使用済みのPETボトルから新しいPETボトルをつくるのもこのケミカルリサイクルになります。

欠点は、分子に分解する工程に大掛かりな工場がいるため、資金やエネルギーが結構かかってしまいます。ものによっては、リサイクルするものと同等のエネルギーを必要とする場合もあります。

例えば、ケミカルリサイクルを動かすための工場では電気や熱エネルギーが必要でそれを新たに石油エネルギーで賄う場合などです。

実際の実態として、このリサイクル方法では「廃プラスチックを分子に分解してからプラスチック素材に変える」ということはしておらす、廃プラを製鉄所に持っていって鉄鉱石と石炭(還元剤)と一緒に燃やしている程度です。環境保護効果は、一緒に燃やす石炭や石油の消費量を減らすことが出来るくらいです。

サーマルリサイクル

廃棄物を単に焼却処理するだけではなく、焼却の際に発生するエネルギーを回収・利用することをいいます。

ペットボトルなどのプラスチックをごみ焼却炉で燃やし、その熱をエネルギーとして回収すします。

そして、今のリサイクルの実態は、例えばペットボトルでいっても先ほどのケミカルリサイクル、サーマルリサイクルのなのもとで、あれほどがんばって分別しても燃やされています。

本来PETボトルなどのプラスチックは細断して溶かすことで、再び新しいプラスチックに生まれ変わりることができます。

しかし実際は、リサイクルされたプラスチック製品がまた同じ製品として生まれ変わることはほとんどありません。

たとえば、PETボトルにしても再びボトルに戻ること(ボトルto ボトル)はほとんどありません。コストがかりすぎて見合わないからです。

そして、ペットボトルを再生するためには、不純物を取り除いたり、洗浄をしっかりしたりと、コストばかりかかって新しいものを作ったほうがいいということです。

また、マテリアルリサイクルでも、リサイクルするたびに劣化していきます。

つまり、現状では、プラスチックのリサイクルは実際は、効果的に行われていません。

コンビニ弁当などの食品を包んでいた容器も燃やす以外のリサイクルはできません。

なぜかというと、た容器包装は食品の油などで汚れており、これを洗浄するのに大変なコストがいます。そして洗剤を使えば新たな環境破壊を生み出します。。プラスチックは炭化水素骨格でできており、疎水性が高いので油がつきやすく、落ちにくい性質があります。

結局、大量の補助金だけが誰かの懐に入るシステムはしっかり出来上がり私たち庶民はゴミの分別回収に生活の時間と手間をとられ、結果としては、別に分別しないで焼却炉でプラごみを燃やしても変わりないということになります。

理由は、生活ごみにプラごみを混ぜれば、市町村のごみ焼却設備で燃焼のための重油を使っていますが、プラごみはよく燃えるので混ぜて出せば重油の使用量が減ります。

つまり、何もしなくても今のリサイクルのくくりでいう「サーマルリサイクル」効果をだせることになります。今のリサイクルの定義では燃やすこともリサイクルですから。

何か変ですよね。これって。

 

プラスチックのリサイクル率は米国では9%程度、比較的高いヨーロッパでも30%にとどまりますが、わが日本では、82%という驚異的高リサイクル率を公表しています。

 

ですが、その内訳をみると、単純焼却された10%以外はすべて、リサイクルされたことになっています。

 

実際はリサイクルの大部分57%は熱回収をともなった焼却処分、つまりサーマルリサイクルです残りの部分はわずか25パーセントそのほとんども、たとえば、PETを再生し「ボトルTOボトル」などの私たちが普通にイメージしているリサイクルはほとんどなく別の製品に変えられ、しかも、材質劣化もともなう、いわばワンウェイ処理というのが実態です。

さらに25%のうち7割は(中国や東南アジアなどの)海外にゴミ輸出し、輸出先でリサイクルしています。この事実は先ごろ中国で「ゴ輸入禁止令」が出され問題が表面化しました。東南アジアの国々でも同様の動きがでています。

ごみ処理までも高い海外依存の実態が表面化し実質国内でリサイクルされているのは1割にも満たなくなります。

 

そしてもう一つ心配なのは輸出した海外では、ちゃんとリサイクルされているんでしょうか。真面目にリサイクルすればするほど利益は下がりますから。

 

リサイクルのシンボルマークは矢印が循環しています。これだったら、ゴミの分別の手間も仕方ないと思うし、補助金として税金がふんだんに使われても納得できます。

 

結局、熱回収をともなった焼却処分をリサイクルと呼んでいるところに何か釈然としない問題があり、なにかごまかされている感じもします。

 まとめ

 

今回は、プラごみの海洋汚染への影響についてまとめ、その対策を考えてみました。

 

そして、今のごまかしのようなリサイクルシステムもこのプラごみ削減がすすまない原因の一つと考えリサイクル問題も少しだけ紹介しました。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

関連記事として以下のテーマも参考にしてください。

レジ袋有料化が義務化の原因目的はプラゴミ削減【年間800万t海洋プラゴミ問題】

レジ袋有料化の義務化がされるが効果に疑問の声も!どんな反対意見があるのか。

 

 

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