評伝「裸の大将一代記」の著者である作家の小沢信男さんが3月3日CO2ナルコーシスのため死去しました。享年93歳。プロフィールや作品紹介。主な著書に「犯罪紳士録」「東京骨灰紀行」など。
目次
作家の小沢信男氏が死去。
画家山下清の評伝「裸の大将一代記」などの作品で知られる作家の小沢信男(おざわ・のぶお)氏が2021年3月3日午後11時47分、高炭酸ガス血症により意識障害を伴い、中枢神経症状を伴うCO2ナルコーシスのため東京都千代田区の病院で死去しました。享年93歳。
東京都出身の小沢信男氏は、日本大芸術学部在学中に花田清輝に作品を認められ、戦後の民主主義文学運動をリードした新日本文学会に所属した。
小説や詩、俳句、評論、エッセー、ルポルタージュなど多彩な作品を晩年まで執筆した。2001年「裸の大将一代記―山下清の見た夢」で桑原武夫学芸賞を受賞。
主な著書に「犯罪紳士録」「東京骨灰紀行」など。
作家の小沢信男のプロフィール
小沢 信男(おざわ のぶお)は、1927年6月5日生まれ。
東京都港区(旧東京市新橋)出身。
日本の作家で、主な著作に山下清の生涯を書いた『裸の大将一代記』がある。
1947年東京府立第六中学校(現東京都立新宿高等学校)を卒業。
日本大学芸術学部に進学。
日大在学中に「新日本文学」に参加。
「江古田文学」に掲載された「新東京感傷散歩」が、日本のアヴァンギャルド芸術論の先駆的存在であった作家・文芸評論家花田清輝に認められる。
日大卒業後、小説・詩・戯曲・評論・俳句・ルポルタージュなど多岐にわたる執筆活動を展開し、著書多数。2000年に『裸の大将一代記――山下清の見た夢』で桑原武夫学芸賞受賞。
著名作評伝「裸の大将一代記」は、「裸の大将」の愛称で、人々からこよなく愛された山下清を描いた本で、昭和46年に亡くなったにもかかわらず今もなお、テレビドラマの主人公となり、各地で展覧会が催されたり、その人気は衰えない。
その「山下清」の実像、昭和の時代を、とてつもなく自由に生きた大放浪画家の生涯と作品に迫り、また戦後の「山下清ブーム」の中、虚像化される過程をも迫った渾身の評伝。
著名作評伝「裸の大将一代記」動画。
ー (山下清*放浪記)”「清の湯けむり素麺」
ー[昔のラジオドラマ]山には山彦がよく似合う NHK FM 1978年
小沢信男:脚本,小室等,佐藤允彦:音楽.
後藤伸行:効果,坂本好和:技術,平野敦子:演出.(NHK東京)
出演:坂本明,風吹ジュン,浜村純,加藤武,セント・ルイス,綏片達雄,佐藤B作,石井健一,花王おさむ,魁三太郎,三木マウス,市川勇,松谷祐子,舛田康子;劇団いろは,東京ボードヴィルショウ.
作家の小沢信男の作品。
著書
『わが忘れなば 短編集』晶文社 1965年
『ドキュメント犯罪の主役たち』三一新書 1968年
『小説昭和十一年』三省堂 1969年
『ドキュメント悪女』三一新書 1970年
『若きマチュウの悩み わがバリエテ』創樹社(バリエテ・シリーズ) 1973年
『赤面申告 詩集』朔人社 1975年
『東京の人に送る恋文』晶文社 1975年
『犯罪専科』東邦出版社 のち河出文庫1978 年
『大東京24時間散歩』現代書林 1979年
『犯罪紳士録』筑摩書房 のち講談社文庫、ちくま文庫1980年
『いま・むかし東京逍遥』晶文社 1983年
『書生と車夫の東京』作品社 1986年
『東京百景』河出書房新社 1989年
『あの人と歩く東京』筑摩書房 1993年
『昨日少年録 その1) 亀山巌』私家版 1997年
『句集 足の裏』夢人館 1998年
『全句集・んの字』大日本印刷ICC本部 2000年
『裸の大将一代記 山下清の見た夢』筑摩書房 のち文庫2000年
『悲願千人斬の女』筑摩書房 2004年
『通り過ぎた人々』みすず書房 2007
『東京骨灰紀行』筑摩書房 のちちくま文庫2009年
『本の立ち話』西田書店 2011年
『捨身なひと』晶文社 2013年
『俳句世がたり 』岩波新書 2016年
『私のつづりかた』筑摩書房 2017年
『ぼくの東京全集 』ちくま文庫 2017年
まとめ
今回は「作家の小沢信男が死去、プロフィールや作品など!」というテーマでお送りいたしました。
最後までご覧いただきありがとうございました。