2019年11月ころから、今年にかけて千葉や茨城、栃木で小規模地震が多く発生してます。南海トラフ地震との関係が気になるところです。
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千葉に地震が 多いのは、周辺のプレートが活発化
2019年千葉では、丁度台風19号が上陸した10月12日に震度4の地震がありました。
この時は台風に関心が集まり、地震のほうは取沙汰されなかったのですが、この地震のあと、千葉周辺で小規模地震が多く発生しています。
南海トラフ地震との関係は、専門家でもはっきり断定は不可能ですが、最近の地震の動きは実際どうなっているのでしょうか?
千葉に地震が 多いが、気になる最近の相模トラフの動き
千葉の西側、伊豆半島から東に延びるのが相模トラフです。
この辺りは、「北米プレート」「太平洋プレート」「フィリピン海プレート」の3枚のプレートが重なり合っています。
その中でも最下層で日本の陸地に潜り込んでいる太平洋プレートの動きが活発になっている
のが最近の地震が多い原因です。
実際は、太平洋プレートの動きが活発になると、フィリピン海プレートが押され千葉茨城の地震を起こしていると予想されています。
それは今年1月3日に起きた千葉県東方沖地震でもわかります。
そして過去の関東大震災も相模トラフが跳ね上がって起きたと推測されています。
そして、この相模トラフの動きに誘発されて南海トラフが連動してしまえば、南海トラフ地震になってしまいます。
南海トラフ地震の政府発表は、30年以内に80%の確率で起きる。その被害想定も甚大
最近の気になるニュースがもう一つあります。
「紀伊半島沖から四国沖にかけての南海トラフで、陸海のプレート境界の浅い部分がゆっくり滑る現象を7地点で検出したと、海上保安庁の石川直史火山調査官と東京大の横田裕輔講師が15日付の米科学誌サイエンス・アドバンシーズに発表した。」(yahooニュース)
という、情報です。
「南海トラフで、陸海のプレート境界の浅い部分がゆっくり滑る現象」とは何も意味するか?
滑れば地震のエネルギーはリークしますが、逆にプレートの動きが活発かしているとも言えます。
この点横田講師は、「ゆっくり滑った所の近くにある固着域では、急に滑らせようとする圧力が高まる恐れがある。力の変化を知るにはさらなる観測が必要。まず平時の状態を知らないといけない」と見解を述べています。
今のところ公式見解はこれ以外なさそうです。
つまり、今後もっと研究を重ねないとはっきりしたことは言えないということです。
実際、今のところ多く国の予算をつぎ込んで研究されている「地震予知」は一度も当たっていません。今のところ、地震が発生した後に、専門家の検証された見解が伝わってきます。
ですから、今回の「陸海のプレート境界の浅い部分がゆっくり滑る現象」も何の前兆なのかは結果が来てみないとわかりません。
南海トラフ地震の政府発表は、30年以内に80%の確率で起きると発表しています。
気象庁地震火山部が改めて昨年12月の発表で改めて「M8~9クラスの南海トラフ地震が今後30年以内に発生する確率が70~80%あり、昭和東南海地震、昭和南海地震からすでに70年が経過しており切迫性が高い」と発表しています。
もし、このクラスの地震が起きれば死者は32万3千人になるとされています。
国の中央防災会議が2013年に公表した首都直下地震の被害想定でも、さまざまな震源域を仮定しています。
都心南部でM7・3の地震を仮定した最大の想定では、南関東の1都3県が震度6弱以上の揺れに襲われ、17万5千棟が倒壊、7万2千人の救助が必要になる。
同時多発の火災で消防力が不足、さらに倒れた建物で交通が渋滞し、消火活動は妨げられ、焼失建物は41万棟。2万3千人が犠牲となる。
800万人の帰宅困難者が出るほか、断水、停電により、避難者は720万人にふくれあがる。経済被害は約95兆円。政治経済は混乱し、影響が全国に及ぶことは避けられない。
この「国の中央防災会議が2013年に公表した首都直下地震の被害想定」の被害のすごさには、圧倒されますが、
少なくとも言えるのは、未だ人類は東京のような高層ビルの立ち並ぶ過密都市での大地震は経験していないということです。
備えも、人それぞれできる範囲や状況も異なります。防災マニュアルを一読した後は、個々が独自に何ができるか、何を備えるか、備蓄はどうするかなど真剣に検討する。必要があります。
最近は、災害が発生すると、当然のように行政に頼りますが、基本は、自分でどう生き残るかに尽きると思います。