米メジャーリーグ機構(MLB)は今季開催を巡り、選手会との対立が深刻化している。開幕白紙によるMLB全体の経営悪化に伴って各球団の中では、マイナーリーガーたちが次々と解雇にされる可能性があります。
目次
日本人大リーガー筒香嘉智、秋山翔吾、山口俊選手が解雇危機
日本人メジャーリーガーへの影響も出てくる可能性が強い。その場合、すぐにもその影響を受けそうなのが、今季から海を渡ったばかりの、今季メジャー移籍の日本人3選手で
タンパベイ・レイズの筒香嘉智外野手(前横浜DeNAベイスターズ)、シンシナティ・レッズの秋山翔吾外野手(前埼玉西武ライオンズ)、トロント・ブルージェイズの山口俊投手
(前巨人)の3人です。
この3選手は大リーグの実績がな分だけ調整の困難さが予想されます。
ア・リーグの古参球団に籍を置く日本人スタッフの1人はMLBの労使紛争に巻き込まれた日本人メジャーリーガー3人の行く末を「楽観視できない」とし、最悪のシナリオについても次のように予測しています。
「筒香と山口は一旦帰国し、今も日本で調整中とみられています。秋山は現地に残って、いつ開幕日が来てもいいように備えている。
その秋山は別として仮に開幕が決まった場合、筒香と山口はビザ所有者なので日本から米国へ入国できても今のままでは隔離ルールを課せられる形になるので、すんなりとチーム合流を果たせるかは微妙なところ。いずれにせよ、それも開幕できる段階になってからの話ですからね。
もしもこのまま開幕できなければ、今季からメジャーリーガーとして新たにプレーするはずだった3人の日本人は1年間の空白期間の後に、来季に向けまったく未知のMLBへアジャスト(順応)するという難儀な作業を強いられることになってしまう。
これはかつて誰も経験したことがなく、彼らにとってとても厳しい条件となってしまうでしょう。
彼ら3人のそれぞれの契約内容にもよりますが、今季開幕せずに1年間の空白期間を作ったことでパフォーマンスが劣化してしまった場合、契約が残っていたとしても来季早々、あるいはスプリングトレーニング(春季キャンプ)中に結果や期待されるような動きをアピールできなかった段階で、ドラスティックに解雇される可能性も出てくるかもしれません。
残念ながら彼ら3人は、MLBでの実績がまだ何もない。
繰り返しますが、MLBで重視される大事なアジャストの期間を1年間も先送りにされかねないという極めてレアなケースに3人の日本人メジャーリーガーが不幸にも遭遇しそうな状況になっていることに、私を含めた多くのメジャー関係者も不安と同情心を覚えています。もちろん単なる杞憂に終わることを望んでいるのですが・・・」
以上、ア・リーグの古参球団に籍を置く日本人スタッフの言葉です。
米メジャーリーグ機構(MLB)と、選手会との対立の行方
新型コロナウイルスの感染拡大によって開幕を迎えられないまま、米メジャーリーグ機構(MLB)と、選手会との話し合いが、5月中旬から始まっています。
今のところ、双方の協議は年俸の扱いを巡って合意が出来ていない状態です。
選手会側の主張は「89試合制で年俸完全日割り」という要求を出しています。
MLB側は3度目の最終案として「7月14日開幕の72試合制で年俸日割り70%保証、ポストシーズンが実施された場合は80%保証」の条件を示しています。
この様に両者の主張の隔たりは大きいので、選手会側は交渉打ち切りを宣言するなどで事態は泥沼化しそうな成り行きです。
ただ、17日になって、MLBのロブ・マンフレッドコミッショナーが前日に極秘裏で再び選手会側と交渉を再開し、開幕に向けて前進しているとの声明があり、今後の交渉の行方は、未知です。
MLBネットワークの記者は、Twitterで「合意は近い」とし、また別のニュースソースからは「MLB側が4度目の提案として7月19日、もしくは20日開幕、70日間で60試合実施、年俸は日割り100%、拡大プレーオフを今季と来季に実施などを盛り込んだ条件を提示した」とも報じられたり、直後に、選手会側によって「合意報道は誤り」と否定されてしまったり。
もし仮にMLBと選手会、折り合わない場合、マンフレッドコミッショナーは、コミッショナー権限を駆使して強行開催の権利行使に踏み切ると表明しています。
その場合、もともとのレギュラーシーズン162試合から僅か30%強の試合数にまで削減されるため、結局は報酬自体も約30%程度にまで抑えられてしまう。それもあって選手会側はボイコットも辞さない構えをみせている動きもあります。
MLBで各球団の経営を支えているのは、テレビ局の巨額な放映権料です。
今後、実際の試合数がどの程度開催できるかで、選手の条件も大きくかわってきます。
まとめ
今回は「日本人大リーガー筒香嘉智、秋山翔吾、山口俊選手が解雇危機の可能性も。」というテーマでお送りしました。
最後までご覧いただきありがとうございました。