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ジョンリエル・カシメロの武器と弱点。「俺が本物のモンスター」と挑発

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今年最大の目標である主要4団体統一へ向けて大きなステップとなる井上尚弥選手の対戦相手ジョンリエル・カシメロ(John Riel Casimero)。井上尚弥選手は、WBOのベルトを獲得すれば、WBA、IBFに続く3本目の世界ベルトとなる。2019年11月に世界5階級制覇のノニト・ドネア(フィリピン)を判定で下した井上尚弥選手は、ジョンリエル・カシメロを「ドネアより怖い」と警戒するが、カシメロの武器と弱点はどこか。最大の弱点はハンドスピードだという。またカシメロは、「オレが本物のモンスターだ」と挑発。それをたしなめた地元紙を紹介。そして、カシメロ陣営はドーピング検査批判、冷静さを欠いている様子。

ジョンリエル・カシメロ

ジョンリエル・カシメロ

 

目次

 ジョンリエル・カシメロの武器と弱点

カシメロの一番の特徴は、フックを大振りぎみにして戦う特徴がありそれが、武器でもあり弱点でもある。

カシメロは、フックの大振りが目立つスタイルで、左右に破壊力を秘めるものの、この大振りのフックが通常の軌道とは異なり、予測していない角度からパンチが飛んでくるため正統派ボクサーが苦しむ場面もみられる。

 

カシメロは、しかも、かつてのライトフライ級からスーパーフライ級よりバンタム級に上げてからより破壊力を増し、現在5連続KO中である。

 

そんな中、井上尚弥選手がが警戒するのは、カシメロのこの独特のボクシングスタイルです。

昨年のドネアとの試合では、ドネアは豊富なアマチュアキャリアを誇る正統派で、基本に充実ないわゆる「きれいなボクシング」をする選手。

試合中のクリンチはほとんどなく、パンチと同時に頭が飛び込んでくるようなラフさは一切ない。

それに対しカシメロは、試合前からかなり挑発的で、エキサイティングな試合展開も予想されるでしょう。

さらに、カシメロは、昨年のドネアとの試合にコメントしていり。

カシメロはドネアとの12ラウンドの死闘を見ても、イノウエのタフネスぶりに感動することはなかったという。

むしろ、イノウエがタフな選手なのかどうか自分の目で見て、確かめてみたいとコメント

「彼は良い選手だ。俺は彼と戦うにあたって、真剣に準備をする必要があると思っている。
だけどイノウエがどれくらいタフな選手なのか見てやろうじゃないか」

と言っている。

米メディアもカシメロの弱点を分析している。

「勝機を見出すためには被弾するしかない」としている。

かつて、3回TKO負けで王座陥落したテテの失敗を指摘。

カシメロは、テテから王座奪取に成功した。井上に対してはどうか?

 

米メディアでは「彼にはイノウエを倒すパンチのパワーは持っている。しかし、ハンドスピードに欠けている。そして、彼は被弾してしまう。
イノウエはカシメロに着弾することができれば、彼を倒してしまうだろう」と記している。

カシメロは、強打を受けることなしに、着弾させることは困難とみてる。

カシメロのパワーを評価する一方で、スピードや回転数、ディフェンスでは対抗できないと指摘。

井上尚弥選手の強打を受けてしまえば、カシメロの守備では持ちこたえられないと予想している。

さらに最大の弱点はハンドスピードだという。

記事の分析では、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ決勝で井上と戦った元5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)は井上の強打を浴びながらも、左フックを決めるなど凄まじい死闘を演じた。

「カシメロの遅いハンドスピードではイノウエから強打を受けることなしに、着弾させることは困難だ。カシメロがこのファイトで勝機を見出すとするなら、イノウエのショットを被弾する必要があるだろう」としている。

カシメロは、2011年にIBF世界フライ級王者モルティ・ムザラネ(南アフリカ)に挑戦し、キャリア初のTKO負けを喫している。

この試合、カシメロは序盤から劣勢に立たされ5回に王者の右一発で撃沈。

王者の地元、南アフリカでのアウエーということもあり、コンディション調整に苦しんだと見られるが、この試合を見る限りカシメロに打たれ強いという印象はなさそうです。

井上尚弥選手

井上尚弥選手

 

井上尚弥「モンスター」について挑発

井上尚弥には、大橋会長が命名し、世界的にもすっかり定着した「モンスター」という異名がある。

カシメロは、正式発表前から、井上に挑発を続けている。

井上尚弥選手の「モンスター」という異名にもクレームをつけてきているとフィリピン地元紙「マニラ・ブレティン」が報じている。

カシメロいわく「オレが本物のモンスターだ」という。

19戦全勝でパウンド・フォー・パウンド(PFP)3位のモンスターに対し、カシメロは「オレが本物のモンスターだ」と突如、断言。“本家モンスター”のに対抗意識を燃やした上で、昨年11月に倒したゾラニ・テテ(南アフリカ)を引き合いに出し、「(井上より)テテの方が優れている」とまたまた挑発している。

 

「ジョンリエル・カシメロは、バンタム級王者で誰もがモンスターと呼ぶ日本人、ナオヤ・イノウエに驚嘆することはなかった」と記事にも載せている。

 

この、カシメロの強気は、彼の持ち味かもしれない。

フィリピン紙記者が“かかり気味”のカシメロ陣営を諫める

フィリピン紙記者が“かかり気味”のカシメロ陣営を諫めるコラムを出した。

ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)と4月25日
(日本時間26日)に米ラスベガスで3団体統一戦を行うWBO王者ジョンリエル・カシメロが井上に対して「俺が真のモンスターだ」などとさんざん挑発を繰り返していることに対し

フィリピン英字紙「マニラ・タイムズ」の記者はコラムで「過信は禁物」と呼びかけた。

 

正式発表の前から再三に渡り井上を挑発。2か月半後の決戦へ向けて“かかり気味”のカシメロに、フィリピン記者は諫めるようにメッセージを送った。

 

フィリピンでも3団体統一戦は注目度を高めているなかで、コンラッド・カリーニョ記者は「自信と過信」というタイトルでコラムを執筆。

まずは2月5日の会見で「俺が真のモンスターだ」とコメントしたことに触れ、「カシメロがイノウエに対して、自信を持ってリングに上がろうとするのは理由がある。11月の試合で南アフリカのゾラニ・テテを倒したことが彼にとって大きな自信となっているのだ」と続けている。

昨年11月のWBOの団体内統一戦で正規王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)に3回TKO勝ち。
前評判を覆す完勝で自信を得たと指摘した一方でこれが過信に繋がるリスクがあるとも
見ている。

「しかし、私はカシメロには過信した状態でイノウエに挑んで欲しくないと願っている。私は決してイノウエに勝って欲しいと思っているわけではない。私にはイノウエ相手にカシメロがミスする余裕なんてないと思っているからだ」

と、井上尚弥選手に対する油断を戒めている。

そして、ノニト・ドネアの戦いぶりこそを参考にすべきだと呼びかけている。

 

そして、井上とカシメロの戦前における対照的な振る舞いに注目している。

「カシメロは自信に満ち溢れている一方、イノウエは静寂を保っている。昨年11月のドネア戦の準備期間も騒々しさのなかった彼としては驚きではない。しかし、私はカシメロの過信に懸念している」

昨年の井上・ドネア戦では、当初、井上圧勝を予想していたが、ドネアはそれを覆して名勝負を演じた。

ドネア・井上戦を「陣営は参考にすべし」と主張している。

カシメロ

カシメロ

冷静さを欠くカシメロ陣営のドーピング検査批判

米国マイアミで調整中で強化合宿を進めるカシメロ陣営は早朝にドーピング検査を受けた事実を公開。

「イノウエも今日受けているのか?」と早朝検査に不満を露わにしていた。

 

ファンのコメントに対して「日本人側に立った不公平なテスト」とつづっている。

カシメロを指導するトレーナーのアンヘル・エレディア氏はツイッターを更新。

 

ビニール袋に検体を収める憂鬱そうな表情のフィリピン人ファイターの画像とともに「VADA(ボランティアのアンチ・ドーピング機構)の薬物テストが午前8時に行われた……。ジョンリエル・カシメロに。今年最大の疑問はこうだ。イノウエも今日ドラッグテストを受けているのだろうか?」とつづっていた。

 

エレディア氏は早朝にドーピング検査が実施された事実を公開。

 

「検査があろうがなかろうが、日本人はKOだ」と1か月半後の決戦へ息巻いていたが、コメント欄でファンから「毎回、イノウエとカシメロは同じ日に薬物テストをする必要があるんじゃないか?」と問われると答えが

ああ、それがフェアなテストのやり方だ。必ずしも同じ時間でなくて良いが、せめて同じ日でなければならない……。無資格者(VADA)からテストキットを持って来られてもな……。彼ら(VADA)の考えをみてみようじゃないか。

 

もし、考えが正しいものでなければ、それは明らかに日本人ファイターの側に立った、先入観の強い、アンフェアなテストということになる」と返している。

 

決戦が近づき、カシメロ陣営もピリピリして冷静さを欠いているようです。

 

 まとめ

今回は、「ジョンリエル・カシメロの武器と弱点。「モンスター」にも言及」というテーマでお送りしました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

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