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新型コロナウイルス「接触8割削減」の根拠はイギリスの論文?

4月8日、日本で緊急事態宣言が出され、その中の具体的自粛項目で「他の人との接触を8割削減する」という目標が出されました。この、政府の方針のもととなったのが「英国の研究グループの論文」がもとになったようです。そして現在、東京都を始めとした7都府県で外出自粛措置が開始されました。TV番組『スッキリ』では、主婦の行動例での接触8割減が紹介されています。

ウィルスと不況

 

目次

8割削減の根拠のイギリスの論文とは!

新型コロナウイルス対策の論文は、英インペリアル・カレッジ・ロンドンの専門家チームが今年3月半ばに発表した論文です。

この論文が、日本の、新型コロナウイルス対策の方針決定に大きな影響を与えている可能性があります。

人混みはダメ?

 

英インペリアル・カレッジ・ロンドンの専門家チームの論文内容

英インペリアル・カレッジ・ロンドンの専門家チームの論文内容は、国の政策介入の強さに応じて「介入なし」「緩和戦略」「抑制戦略」の3つがあります。

これは、最近、日本でも、国民の間で賛否が分かれているところで、議論されています。

介入なしは、国民の多くが感染の免疫を持つまで放置するという考え方です。

緩和戦略は、リスクの高い70歳以上の高齢者を優先して守り、イベントを自粛するなどして
流行を緩やかに抑えるものです。

抑制戦略は、他人との接触を減らし、学校閉鎖などの厳しい対策をとるものです。

閉店中の店舗街

イギリス政府でのコロナ対策状況

イギリス政府は、当初、厳しいい行動制限はせず、経済的な影響をできるだけ抑える対策で乗り切ろうとしていました。

 

しかし、感染者や亡くなる人が続出し、ジョンソン首相が感染するまでに至りました。

 

そして、論文は「対策を取らなかった場合、8月までに約51万人が死亡する」と予測しました。

 

この論文は、医療崩壊を起こさないためには、抑制戦略をとるしかなく、その場合、死者を8700人~3万9千人にとどめられる可能性がある、と予測しました。

その前提条件が「接触を減らす割合は、75%」でした。

そして、この戦略をとっても、治療薬やワクチンが開発されるまで、中止しても再度非常事態宣言を繰り返し出す必要があるというものでした。

世界同時不況

日本政府の新型コロナウイルス対策の方針

日本政府もこのイギリスの判断が必要と考えたようです。

新型コロナウイルスの感染者一人が他にうつす人数は、これまでの調査では、2~3人と思われています。

これを一人以下にすれば急速な感染拡大は防止できるわけです。

一人の患者が2.5人うつすと仮定すると削減の割合は、6割になります。

 

北海道大学の西浦教授は、厚生労働省クラスラー対策班の公式ツイッターで、「社会全体で、感染を防止するため、より大きめの8割に設定した」としています。

日本の新型コロナ抑制戦略方針

人の移動を制限し、社会や経済への影響は大きいが、感染を早期に抑え、長い目で見て影響を少なくするには、しかたがないと考えられます。

収入減

自粛行動の具体化イメージ

専門家は、自粛行動の具体化イメージとして、密閉空間を避けるなどの従来の対策に加え、対面する人数をできるだけ少なくするなど、感染の恐れを厳しめに想定して行動するように
求めています。

東京慈恵会医科大学の浦島充佳教授は、「密閉・密集・密接の条件が重なる空間を避ける対策を徹底すれば、人との接触を減らすのと同じ効果が得られる可能性がある」
としています。

最も厳しい専門家の予測

接触を8割減らしても感染拡大を止められないというデータもあります。

データ科学の専門である佐藤彰洋横浜市立大学教授は、「東京都の場合98%減らす必要がある」という試算もあります。

今後急速に欧州と同様に感染が広がるとすると外出時間を1週間に110分に抑える必要があるという。

 

TV番組『スッキリ』では、主婦の行動例での接触8割減が紹介

 

4月9日放送のTV番組『スッキリ』では、主婦の行動例での接触8割減が紹介された。

 

番組では新型コロナウイルスについて取り上げ、3月7日に行われた安倍首相の会見で言及された「人との接触8割減」について特集。

 

番組中でのモデルケースとして紹介されたのが、「主婦の1日(例)」。

子育てをしながらパートタイムで働く女性の例を紹介。

 

4人家族のため3人の人と家庭内で接触するという想定で一日の行動を具体化。

 

保育園送り(10人)、パート(10人)、ママ友とカフェ(4人)、保育園迎え(10人)、友達と公園(8人)、買い物(5人)、自宅というスケジュールで、約50人と接触していると紹介。

 

これを8割減らし、接触人数を10人にしなければならないとしていた。

 

パートでの保育園の送り迎えやパート、買い物での接触人数を制限し、ママ友とカフェと友達と公園をやめることで8割減できると紹介しています。

 

こんな感じで私たち個々が、ご自身の行動パターンを思い起こして、接触者8割減を実践すれば、イギリスの論文の理論どおりにいけば、感染は、収束することにんります。

一人の感染者がうつす人数が一人以下になるからです。

 

余談になりますが、 TV番組『スッキリ』では、視聴者からは、放送後「主婦は毎日ママ友とカフェ行ってるって偏見を助長する」「仕事してる兼業主婦にママ友とカフェする時間なんてない!」「子どもを保育園に通わせてる主婦がそんな余裕あるわけないでしょ…」という批判の声が集まっている。

 

実際の保育園児を持つ母親は、ママ友とカフェに行く余裕や、お迎え後に公園で遊ばせる時間もないのが現状も多く、また、幼稚園の場合は保育時間が短く、14時~15時頃にはお迎えの時間になってしまうため、実際は、番組で紹介したモデルとはかけ離れている場合が多いようです。

保育園児

まとめ

今回は、「新型コロナウイルス「接触8割削減」の根拠はイギリスの論文?」というテーマでお送りしました。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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