麻生太郎財務相は3月18日の参院財政金融委員会の国民民主議員の質問に対する答弁で、新型コロナウイルスの感染拡大により東京五輪・パラリンピックの延期や中止の懸念が高まっていることに関し2020年開催予定の東京オリンピックを「呪われたオリンピック」と表現しました。過去のオリンピックが「40年ごとに問題が起きてきた」ことを言ったもの。そのほか、政治家麻生太郎氏は、失言・名言の発信に枚挙にいとまがない。最近の事例もまとめて紹介します。
目次
麻生太郎「呪われたオリンピック」発言
3月18日の参院財政金融委員会の質疑で、安倍晋三首相は「完全な形」での五輪を目指すと表明するなど内閣はオリンピックの予定通りの開催をあくまで通している。
そんな中、麻生太郎財務相も「190何カ国の人が参加でき、観客も日本だけでなく他の国からも入れた形での開催が望ましい」と述べた。
麻生氏は「スポーツ選手でこの種のこと(感染者)になる確率は極めて低いと思う」
さらに、「観客は違う」と述べ、開催判断の難しさを指摘し、過去の10年おきにオリンピック開催で事件があったことを念頭に2020年開催予定の東京オリンピックを「呪われたオリンピック」と表現し開催の難しさを示した。
この、麻生太郎氏の発言は、我々日本人に問題提起をすることに。
去る3月11日、東日本大震災から9年目、被災地の方々からまだ復興は何も終わっていない。まだ、安らげる自宅すら確保できていない人、汚染で生まれ故郷に帰れない人も。
それどころか、オリンピックで建設工事の人手がとられているという事実まで明らかに。
あの、東日本大震災の被災地の人々を踏み台にして、踏みつけて私たちは東京オリンピックをやってわいわい騒ごうとしていたのかと、麻生太郎氏の「呪われたオリンピックは」は、改めて気づかせてくれました。
あの所得税にくっついた全国民が払った復興税もオリンピックに使わた気がしてきました。
さすが、われらが麻生太郎先生です。
次のような政治学の専門家のご意見もあります。
白井聡
京都精華大学人文学部専任講師(政治学・社会思想)オーサー報告40年周期で「呪われたオリンピック」になる、という話は私もよくするんですが、興味深いのは、
1940年東京五輪中止⇒5年後に大日本帝国崩壊、
1980年モスクワ五輪⇒約10年後にソ連崩壊、という事実です。中止まで追い込まれると、そこから5年、中止とはならずとも大いにケチがつくと、そこから10年で、体制は崩壊しました。
2020東京五輪は、東日本大震災、とりわけ福島の原発事故を「なかったことにしたい」という根本動機から招致されたと私は思います。動機が最低なだけにトラブルが続発する。
「復興した姿を世界に見せる」なら、なぜ東京でやるのか? 意味不明です。福島でやるならわかりますが。ですから事実上、東京五輪とは、「東京(都会)がまたしても東北・福島(田舎)を踏みにじる様を世界に見てもらう」イベントでしかないわけです。日本は一度潰れるべきだ、ということでしょう。
以上、引用:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6354520
一方、この麻生太郎氏の「呪われたオリンピック」発言に対し応援の声があがりました。
高須クリニックの高須克弥院長が3月18日、ツイッターで発言。
「麻生財務相に対する言葉狩りはやめましょう」「飾らない本音を語る政治家は国の宝だと思います。応援します」とつづっていた。
麻生太郎氏の勇気ある「武漢ウイルス」発言
麻生太郎氏の中国をはばから発言がこの「武漢ウイルス」です。
今回の新型コロナを「武漢ウイルス」と連呼しています。
WHOの方針は“地名を用いず”「COVID(コビッド)―19」とへんてこな命名をしています。
本来正式名称の「COVID(コビッド)―19」と呼ぶべきところ、
麻生太郎財務相は、新型コロナウイルスを『武漢ウイルス』と呼ぶべきだ」との発言。
世界保健機関(WHO)は、特定の地域や民族に対する差別や経済的な悪影響を防止する観点から、感染症の病名に地名を使わない方針を定めています。
「武漢ウイルス」発言は差別や風評被害を助長させる恐れがあるという懸念からです。
麻生氏は、参院財政金融委員会で「武漢発のウイルスの話で、『武漢ウイルス』というのが正確な名前だ」と発言。
ここでも「武漢ウイルス」という言葉を計5回連呼しました。
WHOは2015年5月8日の声明で、同年に流行したMERS(中東呼吸器症候群)という病名が「特定の地域や民族のコミュニティーに対する反発を引き起こし、不当な貿易障壁や不要な家畜の処分を招いた」と指摘。同月にガイドラインを発表し、▽地名▽人名▽動物や食品の名称▽特定の文化や産業、職業の名称―を感染症の病名に用いないよう定めました
こんな、WHOの方針などあの麻生太郎氏には通じません。
おそらく、「武漢ウイルス」5回連呼には、中国もさぞかしイリイリしているでしょう。
この、「武漢ウイルス」発言に対し、世間では絶賛の声がきかれました。
麻生太郎財務相中国の新型コロナウイルス収束宣言に「本当かよ?」
2020年3月13日麻生太郎財務相は記者会見で、新型コロナウイルスの感染源である中
国が国内感染は終息に向かっていると内外にアピールしていることについて。
「本当に収まったのか。そのまま素直に受け取る人のほうが少ないと思う。『本当かよ?』
という感じのほうが大きい」
と述べた。
さらに、「(中国での終息が)本当だとすれば、いろんな話が終息していくんだと思う」とも述べた。
中国の習近平国家主席は3月10日、新型コロナの発生後初めて被害が最も深刻な湖北省武漢市を視察。「(感染状況に)前向きな変化があり、重要な成果が出ている」とアピールしている。
麻生太郎「一つの民族、一つの王朝」発言
2020年1月13日麻生太郎副総理兼財務相が、地元福岡県内での発言がメディアで取り上げられ、批判の声が相次いだ。
「2000年の長きにわたって一つの言葉、一つの民族、一つの王朝が続いているなんていう国はここしかない」
この、発言は、昨年5月にアイヌ民族を先住民族と明記する『アイヌ民族支援法』を施行したばかりだけに、『日本が単一民族国家ではない』という政策方針と麻生氏の発言に矛盾が生じてしまったわけです。
翌14日の閣議後の記者会見で麻生氏は「誤解が生じているなら、おわびの上、訂正する」と謝罪しています。
アイヌ関係者や野党からは『論外だ』と麻生氏に反発する声が上がっています。同じ党内
でも、石破茂元幹事長も『我が国の方針とは異なる』と批判。
麻生副総理「日本は一つの民族」発言を訂正
麻生太郎氏「一文化、一文明、一民族、一言語の国」2005年同様発言
麻生太郎氏は、2005年にも同様の趣旨の発言をしています。
九州国立博物館の開館記念式典での来賓祝辞の中で、『一文化、一文明、一民族、一言語の国は日本のほかにはない』と発言。
実は、この九州国立博物館は、このとき、文化の多様性をテーマにした企画を展示しており場違いな発言なうえ、北海道ウタリ協会(現・北海道アイヌ協会)から抗議を受けてしまうことになりました。
結局、麻生太郎氏の失言は、「誤解が生じているなら、おわびの上、訂正する」といいながらも、ご本人はあまり反省していないようです。
麻生太郎氏「万引きでパクられたら名前が出る。それが20歳!」発言
2020年1月麻生太郎氏は、福岡県直方市の成人式に来賓として出席しました。
麻生氏は、新成人に向けてのあいさつで、「皆さん方、もし今後、万引きでパクられたら名前が出る。それが20歳。少年院じゃ済まねえぞ」 と発言。
成人式の祝辞で、新成人に麻生氏なりの毒舌エールを贈りました。
この時、特に式典に出席した方からの批判、苦情は出ていません。
麻生太郎氏の失言「ナチス発言」
すこし、時期をさかのぼりますが少し問題が大きかったのが「ナチス発言」です。
2017年自身の派閥研修会の講演で失言をします。
「(政治は)結果が大事だ。何百万人殺したヒトラーは、やっぱりいくら動機が正しくてもダメだ」
麻生氏はあわてて翌日に「不適切だった」と発言を撤回。
聞いている、コチラがひやひやする発言でした。
国際問題にならなくてよかったです。
麻生氏は、のちに『悪しき政治家の例として挙げた』と弁明していますが、ヒトラーの人種差別主義やユダヤ人排斥を肯定するとも受け止められる「動機が正しくても」はヤバい気がします。
この時は、それほど問題が大きくならず一時大炎上も暫くして収まりました。
よかったです。
「ヒトラー動機正しくてもダメ」 麻生氏が発言撤回
しかし、実は麻生氏のこのヒトラー発言は以前にもあったのです。
問題のヒトラー発言の4年前。
2013年にも憲法改正を巡り、ナチスを引き合いに出して『あの手口に学んだらどうかね』と発言。
このとき、自民党内からも大臣更迭論が噴出したくらいでした。
やはり、ちっとも反省していなかったんです。この時も!
麻生太郎氏「子どもを産まなかった方が問題だ」と問題発言
2019年2月3日 麻生麻生太郎氏は、地元・福岡で開かれた会合で、少子高齢化問題に触れ、「子どもを産まなかった方が問題」と発言しました。
話の流れは、中期的に考えなければならない問題として「少子高齢化」を上げ、自身が生まれた1940年と比べると平均寿命がおよそ30年延び、高齢者の比率が高くなっているとした上で以下の発言。
「いかにも年寄りが悪いという変な野郎がいっぱいいるけど、間違っていますよ。子どもを産まなかった方が問題なんだから」
その二日後に「子どもを産まなかった方が問題だ」との自身の発言について「誤解を招くような発言だったとして撤回させていただく。不快に思われた方がいるのであればおわびを申し上げる」と謝罪した。
麻生大臣「注意しなきゃいかん」 出産巡る発言謝罪
実は、この「子どもを産まないほうが問題だ」は、以前にもありました。
5年前の2014年にもほぼ同じ発言をしています。
札幌市内で演説し「(少子高齢化問題は)高齢者が悪いというようなイメージをつくっている人が多いが、子どもを産まないのが問題だ」と語っている。今回の発言とほぼ全文同じ。そして、批判を受けて撤回しています。
やはり、ここでも、学ばない政治家麻生太郎氏の本領発揮です。
学ばばいと言えば、麻生氏は総理時代、踏襲を「ふしゅう」、未曾有を「みぞうゆう」と読んでしまっって、漢字が全く読めないことがばれています。
首相時代、麻生元総理の答弁書には、その事件以降、漢字にかなが丁寧にふられていて、官僚も気を使ったみたいです。
麻生太郎氏は、現在79歳ですが、小さい時から学ばない姿勢は一貫しているようです。
麻生太郎氏「学歴はええよ。」の名言
2018年11月福岡市で行われた市長選の応援演説し、そこで麻生氏は、北九州市の北橋健治市長について、こう発言した。
福岡県北九州市の北橋健治市長にたいし「学歴はええよ。人の税金使って学校行った。東京大学だろ」
「学歴はええよ。人の税金使って学校行った。東京大学だろ。しかし、結果として人口は減らして、税収は減らした」
これは、東大出身の財務官僚にたいする皮肉もこもっているのだろうか。
ちなみに麻生財相自身は、父の麻生太賀吉・元麻生セメント会長が彼のために創設したといわれる麻生塾小学校から、学習院初等科に編入。学習院大学政治経済学部を卒業している。一切、税金を使っていない。
麻生氏「飲み倒して運動も全然しない人の医療費を、払うのはあほらし」
2018年10月 麻生氏の記者会見の発言です。
「おれは78歳で病院の世話になったことはほとんどない」とした上で「『自分で飲み倒して、運動も全然しない人の医療費を、健康に努力している俺が払うのはあほらしい、やってられん』と言った先輩がいた。いいこと言うなと思って聞いていた」と話した。
記者から麻生氏も同じ考えかと重ねて問われると「生まれつきもあるので、一概に言うのは簡単な話ではない」と発言。
本来、予防医療の推進を語ろうとしていたみたいです。
麻生氏は2013年1月の社会保障国民会議では、終末期医療問題で「さっさと死ねるようにしてもらうとか、考えないといけない」と発言しています。
どうも、高齢者医療費が膨らむ中、つい本音が出てしまう様です。
麻生太郎氏「約束した話が守られないなら貸した金も返ってこない」の名言
2017年麻生太郎副総理兼財務相が、韓日通貨スワップ問題に関し「約束した話が守られないなら(韓国に)貸した金も返ってこない」と述べた。
2015年12月に締結された韓日政府間の慰安婦問題合意とその後の少女像問題が背景にあったようです。
麻生副総理、閣議後の記者会見で、韓国との協議中断を宣言した通貨スワップについて「金だけの話じゃなく、信頼関係で成り立っている。信頼関係がなくなり、(交渉再開が)難しくなってきている。
約束が守られないのなら、貸した金も返ってこない」と主張した。
続いて「スワップなんか守られないかもしれないという話になる」と発言。
麻生大臣「約束守れないなら金も返ってこない」
まとめ
今回は、「【最新版】麻生太郎失言・名言集語録まとめ2020年(1)」というテーマでお送りしました。テーマ中(1)と付けたのは、今後も麻生太郎失言・名言は続出すると予想されるためです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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