10月15日実施の第70期王将戦リーグ戦豊島将之竜王・広瀬章人八段対局の持ち将棋局と指し直し局の講評と棋譜。結果は200手で持将棋とな、指し直し局126手で豊島竜王の勝ちです。
目次
第70期王将戦リーグ豊島将之竜王・広瀬章人八段対局講評。
10月15日行われた東京・将棋会館での第70期王将戦リーグ豊島将之竜王・広瀬章人八段対局持ち将棋局と指し直し局の講評です。
王将戦リーグ・豊島将之竜王(30歳)-広瀬章人八段(33歳)戦は豊島竜王先手で10時に対局が始まり、そして20時57分、200手で持将棋となりました。
指し直し局は広瀬八段先手で21時27分開始。結果は0時44分、126手で豊島竜王の勝ちとなりました。
豊島竜王はこれでリーグ成績は3連勝。3度目の王将挑戦に大きく前進しました。
広瀬八段は1勝1敗。まだまだ逆転のチャンスは残されています。
豊島竜王は「持将棋になった将棋は失敗してしまった感じだったので・・・。そうですね、指し直しになったのでもう一局がんばろうと思いました」
窮地に追い込まれながらも、相入玉で点数ギリギリの持将棋(引き分け)に持ち込んだ豊島竜王・叡王。
叡王戦七番勝負での2回を含めて、今年度3回目の持将棋達成となりました。
永瀬拓矢前叡王との激闘を経て、新境地に進んだところもあるのでしょうか。1人の棋士による年度3回持将棋成立は、過去にはほとんど例がありません。
広瀬八段は「点数(駒数)はリードしてるんですけど、まあ、あの持ち時間で、1点、2点を守るのはやっぱり至難の業でしたね。途中、明らかに勝ちそうというのは自分の中でもあったんですけど。うーん、ちょっと、あまりやったこともないことでもあるので、どうやって(相手に取られずに自陣の駒を)逃していいか・・・」と有利な状況から引き分けに持ち込まれた感想を述べています。
王将戦リーグの持ち時間は各4時間。持将棋局は両者持ち時間を使い切って一分将棋となりました。指し直し局では持ち時間各1時間です。
先手となった広瀬八段は矢倉の作戦。対して豊島竜王は竜王戦七番勝負第1局と同じ速攻を見せます。その一局は短手数52手で豊島竜王の勝ちとなりました。
広瀬八段が金銀3枚でオーソドックスな金矢倉に組むのに対して、豊島竜王は現代的な雁木。桂を跳ね出して、先攻する形を作りました。
広瀬八段は角交換のあと、端から反撃。互いに相手陣に角を打ち込んで本格的な戦いが始まりました。
優位に立ったのは広瀬八段。鋭く切り込んで突破口を開き、馬(成角)を渡す間に豊島玉を上部から押さえる形を作ります。
持将棋局と同様に、再び苦しくなった豊島竜王。再び粘り強く指し続けます。銀を埋め、馬を渡す間に自玉に迫る成桂を取り去り、いつしか形勢不明へと引き戻しました。
豊島竜王は、これで王将戦リーグは3連勝。
第70期王将戦リーグ豊島将之竜王・広瀬章人八段対局棋譜。
第70期王将戦リーグ豊島将之竜王・広瀬章人八段対局持ち将棋局と指し直し局の棋譜(全指し手)です。
ー将棋対局速報▲豊島将之竜王ー△広瀬章人八段 第70期王将戦挑戦者決定リーグ戦 持将棋局[雁木]
第70期王将リーグ戦▲豊島将之竜王△広瀬章人八段
持将棋が成立しました。
(持ち時間:4時間)
ー第70期王将戦挑決リーグ 3回戦 ▲豊島将之竜王 – △広瀬章人八段(持将棋局)【将棋棋譜】
ー第70期王将戦挑決リーグ 3回戦 ▲豊島将之竜王 – △広瀬章人八段(持将棋局)【将棋棋譜
ー将棋対局速報▲広瀬章人八段ー△豊島将之竜王 第70期王将戦挑戦者決定リーグ戦 持将棋指し直し局[矢倉]
第70期王将リーグ戦▲広瀬章人八段△豊島将之竜王
豊島将之竜王が勝ちました。
(持将棋指し直し局)
ー【主催者許諾済】豊島将之竜王vs広瀬章人八段 第70期王将戦挑戦者決定リーグ (修正)【ゆっくり棋譜読みちゃん】
まとめ
今回は「第70期王将戦リーグ豊島将之竜王・広瀬章人八段対局棋譜。」というテーマでお送りしました。
最後までご覧いただきありがとうございました。