アメリカイラン問題でもはや両国が戦争になる可能性は不可避な情勢になってしまった。
3日のアメリカによるバクダッド空港への空爆は、もはや戻れない一線を越えてしまった。
今回は、アメリカ軍の空爆によるイラン革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」のソレイマニ司令官の殺害以降のアメリカイラン両国関係は、ひっ迫しています。
目次
アメリカイラン問題でもはや両国が戦争になる可能性が不可避わけは
今回の問題の深刻さは、3日のアメリカによるイラクバクダッド空港への空爆が、ソレイマニ司令官の殺害、暗殺を狙ったものとアメリカが確信的意思を表明していることにある。
アメリカは、イラクへバグダッド空港の攻撃の直後、すぐさま、ロケット弾攻撃について、トランプ大統領がイラン革命防衛隊ソレイマニ司令官の殺害を命じたことを明らかにした。
米国防総省も米東部時間2日、バグダッド空港への攻撃について「海外に展開する米国の人員を守るための断固たる防衛措置」だと説明。
「ソレイマニ司令官はイラクで米国の外交官と軍人に対する攻撃計画を積極的に練っていた。ソレイマニ司令官と指揮下のコッズ部隊は、米軍と同盟軍の兵士数百人の死と、数千人以上の負傷に対して責任がある」と述べた。
つまり、最初から、ソレイマニ司令官一人を標的に狙った暗殺計画だったのである。
また、米国防総省の発表も「ソレイマニ司令官はイラクで米国の外交官と軍人に対する攻撃計画を積極的に練っていた。ソレイマニ司令官と指揮下のコッズ部隊は、米軍と同盟軍の兵士数百人の死と、数千人以上の負傷に対して責任がある」の主張にも無理がある。
イラク国内の不安定な情勢の責任ををソレイマニ司令官一人に負わせているが、アメリカはいままでも、この手の言いがかりに確たる証拠を出せたためしがない。
かつて、イラク戦争の時もサダムフセインを殺す口実に「大量破壊兵器所持」をでっちあげている。結局その後なにも出てこなっかた件も記憶に新しい事実である。
さらに言えば、アメリカは今回のソレイマニ司令官殺害計画を「自衛行為」として正当化
しているが、今回の空爆攻撃の件は、イラク政府に事前連絡もしていない。イラクは主権国家である。
国際法からしても違法行為の可能性も強く何よりも、中東でまた「アメリカの傲慢」を印象付けてしまった感じである。
イラクのアブドルマハディ首相もアメリカの無断攻撃について、米軍のイラク駐留を巡る合意に違反していると指摘している。
イラク国内でも、反感が強まりアメリカ軍のイラクからの撤退を望む声が高まるであろう。
そして、標的になって殺害されたソレイマニ司令官は、イランでは、国民的英雄である。
ただ、たまたま、攻撃をうけて死亡したのならまだしも、アメリカは事前にソレイマニ司令官の暗殺計画をたて実行しそして殺害してしまった。
イランとしては感情的憤りは並ではないし、もはやイラン国内でも戦争を自制する根拠を失わせたに等しい。
したがって、イランの報復的反撃は必ず起き、アメリカイランは戦争可能性不可避な状況に
なっている。
アメリカイラン問題でもはや両国が戦争になる可能性は不可避な情勢、空爆後の動きは
アメリカのイラクバクダッド空港への空爆後いち早く、イランのハメネイ師が
「報復の意思」を表した。
イランはイスラム教の宗教国家で、ハメネイ師は宗教上の最高指導者だけにイランにおいてはハメネイ師の意思は絶対的な面がある。
その後、4日、イラン革命防衛隊幹部アブハムゼ氏は、中東地域にある「35のアメリカ関連施設」やイスラエルのテルアビブ、ホルムズ海峡を航行する船舶が攻撃対象
の候補だと表明。
4日イランのラバンチ国連大使もCNNインタビューで「軍事行動には軍事行動で対応する。司令官の暗殺は、イランへの宣戦布告に等しい」と述べた。
一方、アメリカは、3日のイラク空爆によるソレイマニ司令官殺害後、さらにイラクの親イラン民兵組織へ空爆を行い死者も出ている模様である。
そしてトランプ大統領は、米兵3000人を中東に追加派遣する検討に入ったとしている。
加えてトランプ大統領はとツイッターでイランが米国人や米国の財産に攻撃を仕掛けた場合、米側は報復として「イランの52カ所を標的にする」とに投稿した。
トランプ氏は標的の52カ所について、1979年にイランで起きた米大使館占拠事件で人質になった米国人の数だと説明。「イランおよびイラン文化にとって極めて高位かつ重要なもの」が標的に含まれ、攻撃が「非常に素早く激しい」ものになると予告している。
もはや、アメリカもイランもどちらも引かない事態である。
アメリカ、イランの戦争可能性は強い。
アメリカイラン問題でもはや両国が戦争になる可能性は不可避な情勢、戦争になったらどうなる?
アメリカとイランが戦争になったときは、確実なのがイスラエルの参戦であろう。
アメリカのイランに対する核兵器開発阻止は、実際、北朝鮮とは比較にならないほど
強硬で経済制裁も行ってきた。
それは、アメリカ自身というよりイスラエル国の利害のほうが大きい。
イスラエルは軍事力も相当あり、実戦経験もかなりあり確実にアメリカ側に加わる。
実際は、イラン対アメリカ・イスラエルの対決になるであろう。
次にイランによるホルムズ海峡封鎖である。この海峡は非常に狭く封鎖しやすい。
以前も何度もイランはホルムズ海峡封鎖を示唆したことがあった。
イラン革命防衛隊幹部アブハムゼ氏は、中東地域にある35のアメリカ関連施設やイスラエルのテルアビブ、ホルムズ海峡を航行する船舶が目標と表明している。
そして、イランは戦争ともなれば、イスラム教国家でありジハード(聖戦)を宣言するだろう。
最高指導者ハメネイ師はイスラム教シーア派の最高位として宗教上の最高指導者なので、
その団結力は強く、アメリカは「神の敵」とみなされる。
戦争で戦死すれば殉教になり神の祝福を受けると考える。
つまり、簡単には終わらない戦争になる、かなり長引く予想がされる。
かつて、イランはイランイラク戦争を経験した10年にもわたり死者100万人ともいわれる戦争である。
アメリカはこの時イラクを支援している。
このイランイラク戦争の戦いざまを見てみれば、容易ならぬ戦争になるという私の意見もうなずけるに違いない。