10月14日に実施の第70期王将戦挑戦者決定羽生善治九段・対佐藤天彦九段対局の講評と棋譜。結果は、羽生善治九段が勝ちました。
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第70期王将戦挑戦者決定羽生善治九段・対佐藤天彦九段対局講評。
10月14日に東京都渋谷区の将棋会館で行われた第70期王将戦挑戦者決定羽生善治九段・対佐藤天彦九段対局講評です。
結果は、羽生善治九段が勝ちました。
序盤早々に両者とも交換したばかりの角を盤上に据えます。佐藤九段は角を3三に設置。
7、8筋ににらみを利かせます。一方の羽生九段は5六に据え、相手の飛車の自由を奪おうとします。
中盤戦に入ると、大駒を生かした空中戦が展開されました。大駒を打っては切り、また打っては駒交換を行うという大立ち回り。王手飛車がかかるなど、華々しい戦いから紆余曲折を経て優位に立ったのは佐藤九段でした。
飛車角を竜と馬にし、竜は攻め、馬は守りの要所に配置することに成功した佐藤九段に対し、羽生九段は飛車を桂と刺し違えなければならない苦境に立たされます。
しかしここで簡単に崩れないのが羽生九段。玉の守りを金銀6枚で固めて攻め潰されないようにしつつも、じわじわと攻め駒を増やして相手への反撃の種をまいていきます。
そして羽生九段の頑張りがついに実る時がやってきました。竜・飛車・馬に左辺から攻められ、羽生九段が右辺への玉の退路を確保したのが141手目。142手目に佐藤九段は攻めに厚みを加えるためにと金を作りましたが、これがわずかな緩手でした。
一瞬しかないチャンスが羽生九段に到来します。すでに長いこと一分将棋で指し続けている羽生九段でしたが、これを見逃しません。
たった1球の失投を見逃さずに、反撃に転じます。敵陣深くに打ち下ろした▲4一角が逆転の手ごたえを感じさせる一手でした。この手で攻守逆転。佐藤九段の玉は露出し、あっという間に必至がかかりました。
受けなしとなった佐藤玉。あとは羽生玉が詰むかどうかです。佐藤九段は王手ラッシュで迫りましたが、逆王手の筋があり、ギリギリ届きませんでした。ついに捕まらないことが明らかになった175手目を見て佐藤九段が投了。
羽生九段が逆転勝利を収めました。
羽生善治九段が宝刀「羽生マジック」で大逆転を果たしました。 佐藤天彦九段を破る 王将リーグ2連勝となりました。
将棋の第70期王将戦挑戦者決定リーグ・羽生善治九段(50)対佐藤天彦九段(32)戦は、先手の羽生九段が大逆転勝利を収め、リーグ成績2勝0敗とした。佐藤九段は0勝3敗となりました。
2018年の名人戦7番勝負(佐藤名人対挑戦者・羽生竜王)でも激闘を繰り広げた(佐藤名人が4勝2敗で防衛)二人です。
今年7月の順位戦A級でも佐藤九段が勝っていたが、本局では羽生九段が終盤の「羽生マジック」で逆転勝利に終わりました。
羽生九段は「ずっと負けなんじゃないかと思っていました。最後も生きた心地しなかったです」と振り返った。今後に向けては「厳しい勝負が続きますが、全力を尽くしてきたい」とコメント。
第70期王将戦挑戦者決定羽生善治九段・対佐藤天彦九段対局棋譜。
第70期王将戦挑戦者決定羽生善治九段・対佐藤天彦九段対局棋譜(全指し手)です。
ー将棋対局速報▲羽生善治九段ー△佐藤天彦九段 第70期王将戦挑戦者決定リーグ戦[角換わり]
第70期王将リーグ▲羽生善治九段△佐藤天彦九段
羽生善治九段が勝ちました。
(持ち時間:4時間)
ー【主催者許諾済】羽生善治九段vs佐藤天彦九段 第70期王将戦挑戦者決定リーグ【ゆっくり将棋解説】
ー大逆転劇! 第70期 王将戦 羽生善治九段 vs 佐藤天彦九段 ピンポイント解説 【将棋】
まとめ
今回は「第70期王将戦挑戦者決定羽生善治九段・対佐藤天彦九段対局棋譜。」というテーマでお送りいたしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。